変な夢シリーズ〜女だけの街〜


短い夢をみた。


***

気づくと駅の構内にいた。
もう夜だった。
そこは、子供の頃、千葉に住んでいた時によく利用していた柏駅のようだった。
私は東口の出入り口付近にいて、外の様子を見た。
おかしなことに、デパートもどこも営業していない。
ビルにあかりがついていない。まっくらだ。

コロナだからとはいえ、大きいデパートですら
営業を完全にストップしているのか。
夜といってもまだまだ7時とか、そのくらいだというのに。
電車の発車時刻を示す電光掲示板も、ついていない。電車がストップしているのかもしれない。
駅の構内は、こんなに明るいのに。
では私は一体どうやって、この柏駅まで来たのだろう。

辺りを見回すと、もっとおかしなことに、
歩いている人たちはみんな女性だった。
男性がいない。ここは女だけの街なのだろうか。

ところがしばらく歩いていると、
一瞬だけ見ている場面が切り替わったように
感じた。

ふと辺りを見回すと、自分の隣を、スーツを着たサラリーマンの中年の男性が早歩きして、そして私を追い越した。
同じ駅の構内にいたはずなのに、まるで違う駅に来たような感覚だ。
男女が普通に歩いている。
その上お店も営業しているし、
ここでは全てが普通に動いていた。

いつものせわしない街。
雑多な街。
女だけの街はすぐに終わり、普通の光景に変わった瞬間、私は安心感に包まれた。

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