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[初出店] 文学フリマ大阪のおもいで③ (なぜ初参加で完売できたのかを考える)

こんばんは、穂坂ユズハです。
9月10 日に行われた「文学フリマ大阪11」から1ヶ月が経過しました。
当日の夜、最速レビューをnoteにアップしていた”しごでき“な方がいらっしゃいましたが、私のこの記事は最遅記事になるかもしれませんね。"しごでな”(絶望的に語呂が悪い)ですみません。

さて、と続けてきた、この「文学フリマ大阪のおもいで」ですが、今回の記事が最終回となります。
前回まではエッセイ調でお送りしてきましたが、記事の性質上、今回はスタンダードな感じにまとめていきたいと思います。よろしくお願いします。

というわけで、最終回のテーマはズバリ
「なぜ初参加の文学フリマで完売できたのか」です。

すべては↑に収束するのですが、"これはしてよかったな〜"と思ったことがいくつかありましたので、まとめていきます。

そして、来年の自分のために、”やればよかったな”と反省していること、また、直視したくない現実(マネー)のことも書いていきますので、お付き合いいただけましたら幸いです。


1.印刷部数と販売数について

今回、文学フリマ大阪11に出店すべく、

①本にまつわるエッセイ集ZINE (合同誌)
 『今夜はここで栞を』
②個人エッセイ本(コピー誌)
 『素敵側の人間になりたい』

という2種類の冊子を作りました。

初参加ということで、印刷部数は非常に迷いましたが、
①は65部、②は25部を刷り、②は会場で完売し、帰宅後25部増刷。
そして、後日行った通販で①は完売。
今手元にあるのは、②のコピー本2部です。

初めての即売会参加にしては、大健闘したのではないでしょうか。

さぞや儲かったと思うでしょ!?私もそう思った。

しかし、今回貯めていたレシートの数字をエクセルに打ち込み計算してみた結果、

私のボーナス3回分だよ♪

でした!(交通費+宿泊費は含めておりません)

がははは!

交通費と宿泊費含めると大体5万マイナスですね。
こればかりは、自分が住んでいる場所(文学フリマが開催されない文化不毛の地☆名古屋☆)という場所が悪いので、数字には含まないこととします。

どうしてこんな数字を叩き出してしまったのか、は最後に書くとして、
なぜ完売できたのか、ということをまず書いていきたいと思います。

こんなに赤字なのに書くの?
書くよぉ〜!!

2.やってよかったこと(主に合同誌について)

①本のタイトルと特集名にこだわった

本のタイトルは本の顔。
『今夜はここで栞を』なんてキャッチーなタイトルなのでしょう。
そして、「忘れられない1冊」という秀逸な特集名。
読書好きな方なら思わず手に取ってしまうのではないでしょうか。
そして、執筆する側としても非常に書きやすいテーマでした。

私が考えたことにしたいところなのですが、
タイトルおよび特集名の発案は、執筆者の一人であるぱどさん(PN:木澤曽元さん)です。

②装丁にこだわった

印刷は、憧れの「レトロ印刷JAM」さんにお願いしました。
リソグラフ印刷ってめちゃくちゃおしゃれなのですが、原稿データの作り方がとても特殊なんですよね……
表紙をお願いしたぼくうさちゃん(yuniumuさん)には非常にご尽力いただき、感謝しかありません。
私はデータを受け取って、印刷所へ送っただけ……。本当にありがとう……。

そして、表紙は、インク落ち防止のために、
・ツヤプリ(インクがプクッと盛り上がる)加工をする か、
・トレッシングペーパーを上に重ねる
の2つから選択できるのですが、今回は前者にしました。
このチョイスが本当に大成功だった〜!

会場で見本誌の表紙を、すりすりとしている方を何回も目撃しました。
これは触りたくなるよね、わかる〜!

つっやつやですよ

③文章の上手な友達に「あなたのエッセイが読みたい!」と駄々をこねた

小説家志望の方や日常的にブログを書いていらっしゃるオンライン読書会のメンバーと、(この人のエッセイ読みたいなぁ〜)と思ったリアルのお友達数名にお声がけしました。
エッセイを書くのが初めて、という方が9割でしたが、「あなたのエッセイが読みたい読みたい読みたい〜〜!!」と、赤ちゃんが如く駄々をこねまくった結果、書いていただけることに。

そして私は証明してしまった。
【文章がうまい人は、エッセイもうまい】ということを……。

実感として、ブースで試し読みをしていただいた8割ぐらいの方は、そのまま購入していただいていたと思います。
表紙も激かわだけど、中身もすごいんですよ!えへんえへん!

④執筆者の方に頼りまくった

締め切りの一ヶ月以上前に原稿を提出いただいた(なんて偉いの。爪の垢を煎じて飲ませてほしい)お二人に、原稿の校正をお願いしました。
チェックめちゃくちゃ早いし、精度が高すぎて意味がわからない……。
私は、細かく根気のいることが苦手なので、本当に助かりました。

⑤Twitterの告知画像を作り、当日まで固定ツイートに設定した

3枚同時に画像をアップした時、大事な情報が見切れないようにする、を意識して作成しました。
今、該当の告知記事を確認したところ、ビュー数が1.4万でした。わーお!
いいね、リツイート、コメントしていただいた方、本当にありがとうございました!

⑥その他(箇条書き)

・お昼の1時間弱、執筆者の方にお店番をお願いした
 お陰で安心してお店周りができました!イチトセさんありがとう!

・Webカタログをまめに更新した
 Webカタログを見て手にとっていただいた方、本当に多かったです!感謝!

・A3サイズでポスターを印刷し、卓上に飾った。
 キンコーズのポスター印刷安くて綺麗!さいこー!

・イベント翌日よりBOOTHで通販を行った
 イベント参加告知ツイートに「文フリの翌日から通販開始」と予告し、翌日からBOOTHにて通販を行いました。
pixivのアカウント作成など、色々と手間がかかり、決して安くない送料がかかるのにも関わらず、通販で本を購入いただいたみなさま、本当にありがとうございました。感謝してもしきれません。

↑通販の告知ツイートのスクショ。約束していた期日の4分前。ギリギリを生きている。

番外編(電気羊のTシャツを着て行った)

以前、職場の蔵書点検で、着て行ったらウケたのに味をしめ、文学フリマにも着ていきました。
結果、「電気羊!」と多くの方に声をかけていただきました。うれしすぎる〜!
おしゃべりが苦手なので、このTシャツがよい話のとっかかりになって非常に助かりました。ディックよ!ありがとう!

↑蔵書点検の時にウケたのが嬉しくて、Twitterにアップした写真

3.やればよかったこと

①コピー本、時間に余裕をもって作ればよかった

本当にこれにつきます。
1ヶ月前にやっと原稿に手をつけ始め、印刷完了が前日とか、正気の沙汰じゃない。前回のエッセイで書いたBadな出来事、余裕をもって作業していたら発生しなかったね。
ノベルティーのしおりも、早割で半額ぐらいで作れたよね。来年は頑張ろうね。

②終日売り子さんに隣にいてもらえばよかった

本のお金をいただいたあと、おしゃべりに夢中になりすぎて、商品を渡すのを失念し、お客さまに「本をください(*´꒳`*)」とご指摘いただく、というのを何回かやらかしました。本当に申し訳なく、猛省するばかりです。

どうすれば改善できるか、と、数日考えたのですが、マルチタスクが病的にできない私はどんな対策をしても、絶対にやらかします。
自分が一番信じられません。

ということで、来年は終日隣に売り子さんにいてもらう方向で動かさせていただいております。快諾いただいた◯◯ちゃん、本当にありがとう……。

\お陰様で生きております。/

4.なぜ完売したのに赤字なの?


単純に売価を安く設定しすぎた!

印刷代の他にも色々お金かかるということが想定できず、500円にすればお釣り用意するの楽なのでは?という安易な考えで値付けをしました。愚か!

まず、文学フリマへの出店料、設営にかかる備品の購入にお金がかかりますね。
そして、indesign(編集ソフト)を使うためにAdobeへのお布施をしすぎたのは大きな反省です(月額約3800円。作業量的に2ヶ月でいけたのに、うっかり3ヶ月契約してしまった)

そして侮れないのが通販にかかる費用。
500円の売価からサービス利用料が引かれるのは当然として、
梱包材の高さに私は驚いた!名古屋の同人の民御用達の「シモジマ」で比較的安価なものを調達したのですが、最低限の強度を担保しようとすると、およそ1件70円。

でも、赤字でもさ!!良いものを作って、読んでいただいた方に喜んでいただければハッピーじゃない!!???

と言い切れればよかったのですが、末長くこの活動を続けていくためにも、来年はちょっと値上げさせてもらうかもしれません。申し訳……ない!

ということで、

来年の目標、「赤字3万円以内!」

5.最後に

なんだか、私の人間としての器の狭さを露呈する終わり方になってしまいお恥ずかしい限りではありますが、無事に目標である文学フリマに出店できたのも、一緒に冊子を作ってくれた執筆者のみなさん、そしてTwitterで温かく様子を見守っていただいていたフォロワーの方々のおかげです。

そして、無名な私たちの本を見つけていただき、手に取り、読んでいただいた読者のみなさま、本当にありがとうございました。
来年も良いものを作り、みなさんにお届けしたいと思っておりますので、次巻もよろしくお願いします!

それでは、来年の文学フリマ大阪12でお会いしましょう!

〜了〜

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