【馬との会話】愛あるまなざし-その1
数年前、子育てに大きなストレスと迷いを感じているというお母さまから、ご質問をいただいたことがあります。
小学生女子のお母さまからの質問
自分の子どもに対して、その愛し方がわからないのです。
私は母親失格なのでしょうか。
ウマに対する愛情って、どうやって表せばいいのでしょうか?
ウマとヒトの間に絆を結び、相互の信頼を深めていくときに、必要なことは下のマザー・テレサの言葉そのものです。
「人」を「ウマ」に読み替えてください。
ほんとにこれだけです。まずはここからです。
例えばニンジンをあげる? いえ、ニンジンはいりません。
ニンジンにたよると、ニンジンがないときは振り向いてくれません。(なんかさびしいです。)
やさしく撫でてあげる? いえ、下手に撫でようとすると、時と場合によっては拒絶されます。(ちょっとショックです。)
どちらも一方的な善意の空回りで、失敗すると自分自身を傷つけてしまいます。
まなざし、微笑みで愛をあらわすと、タロウとルーカスの方から近寄ってきますよ。いつでも、誰にでも。
グルーミングするときも、
飼いを付けるときも、
馬房掃除をする時も。
ウマに対する「愛」とは、
その命を100%、人に依存している生き物を、理屈抜きで、
「守らずにはいられない。」
そういう気持ちが「愛」です。(たぶん)
それは思いの他、
とても「静かな気持ち」です。
その時のまなざし。それが「愛あるまなざし」です。
ニンジンや愛撫の出番は、「愛あるまなざし」の次です。
まずは、静かで優しいまなざしで見てあげてください。
「愛あるまなざし」の後のニンジンや愛撫は、とてもよく気持ちが伝わりますから。
お子さまに対しても同じです。
「【馬と人の関係】共に在る」を参考にしていただいて、あれこれと思い悩む気持ちを否定することなく、でも、まずは「まなざし」から始めてみてはいかがでしょうか。そのときに自ずと見えてくるもの、感じるものがありますよ。
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