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【人と人の関係】イヤな同僚と職場(第4話) ハーモナイズ 2度目のチャレンジ

A氏とルーカスのジョインアップ。
A氏は1度目はうまく行かなかったと思ったそうです。


1. A氏とルーカスの絆作り(2度目の挑戦)

A氏 :「実は、妻と娘の前ではかっこよく決めたいと思って、虚勢を張っていました。怖さを飲み込んで、否定したって言うか、無視したというか。」

オーナー:「そうでしたか。でもわかります。その気持ち。誰だってそうですよ。ところで、そのとき自分で自分の心を抑え付けているという自覚はありましたか?

A氏 :「・・・。いえ、なかったです。そういう自覚ってできるものなんですか?葛藤の最中に。」

オーナー:「もちろんです。出来ますよ。そのための呼吸法ですから。ちょっと馬場で試してみましょうか?」

オーナーはA氏に、再び馬場の真ん中に行ってもらいました。
A氏が教わった呼吸法をやっているのが、よく分かります。
草を食べていたルーカスが、草を食べるのをやめて、静かにA氏に向かって歩き始め、A氏との距離を縮めて行きます。

歩くルーカス


が・・・。止まった。

A氏の2mくらい手前で停止して、そして、そこから動きません。
またしても「微動だにせず。」
オーナーの時計では、A氏が馬場に入ってからこの間、約3分が経過していました。

オーナー:「Aさん、静かに馬場を出て、洗い場に戻って下さい。」

洗い場

再び洗い場で。
オーナー:「お疲れ様でした。どうぞタバコでも吸って一息いれてください。」

2. A氏の振り返りと気づき

A氏 :「また、止まってしまいました。(^^; でもさっきのような悲壮感というか自己嫌悪感に近い感じは今はありません。」

オーナー:「1回目はそこまで感じていたんですね。Aさん。 でも今、すごく良かったですよ。ルーカスが草を食べるのを途中でやめて、Aさんの所まで来たじゃないですか。ルーカスが止まったのはもっと良かった。」

A氏 :「止まったのが良かったのですか? 私はルーカスが近寄ってきたのが良かったのかと思いました。」
オーナー:「ルーカスが近寄ったのも、止まったのも両方良かったですよ。でもなぜ止まってしまったのでしょう。」
A氏 :「ルーカスがこちらに歩いてきたときは、『あ、来たぁ。』と思ったのですが、ルーカスが近づくにつれて『怖い』と思いました。それでルーカスは止まったのだと思います。」

オーナー:「大正解! そうです。その通りです。 ルーカスは意図的に止まっていました。それはルーカスの歩様を見ていればよく分かります。
さっきの『怖い』と、今の『怖い』ってなにか違いありますか?」

A氏 :「え? 『怖い』の違いですか? ・・・。
(A氏、沈思黙考中)
ん~、何かが違いますが、言葉で言い表すのは・・・。」

オーナー:「あ、いいですよ。言葉は時に『邪魔』になりますから。
※言葉が邪魔になることを、もっと詳しく読みたい方は、こちらへ。
では、質問を変えましょう。さっきと今回と、どちらが『純粋に怖かった』ですか?」

A氏 :「ん~。それは今回の方が怖かったです。なんと言っても、あの大きさの生き物が私に近づいてくるんですから。
オーナー:「ということは、Aさんの心に『怖い』しかなかったということですね。」

Aさん(心の声):「さっきは・・・。『家族の前で恥ずかしくないように』が心の『怖い』を抑えていた・・・。今は『怖い』だけがあった・・・。僕の本心だけがあった・・・。」

Aさんの気づきは核心をついています。
馬に隠し事をするのは困難。
ということは、自分の心にどのように向き合えば、
馬と意思疎通ができるのか。

ルーカスが「止まった」理由は?

止まるルーカス


次回、いやな同僚と職場(第5話)Aさんの深い気づき
ホースハーモニーの原則に迫ります。


4.3 イヤな同僚と職場(第1話)
ストレス
4.4 イヤな同僚と職場(第2話) 里山での出会い
4.5 イヤな同僚と職場(第3話) ハーモナイズ
4.6 イヤな同僚と職場(第4話) ハーモナイズ 2度目のチャレンジ
4.7 イヤな同僚と職場(第5話 最終回) 馬と絆を結ぶ

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