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「まず自分を赦せ。それから他人を赦せ」~ミッチ・アルボム著「モリー先生との火曜日」の中の言葉

全米で100万部を突破したという、ミッチ・アルボム著「モリー先生との火曜日」は、ALSという難病の為に余命の尽きつつあったモリー教授とかつての教え子ミッチとのやりとりを記録した実録。

その会話がお互いに都合のよい火曜日であったことから、このタイトルとなった。

モリー教授は、かつての友人と或ることがきっかけで絶縁してしまい、その後友人が癌で亡くなったことについて触れ、上記の言葉をミッチに説いた。

そう人生は、誤解や仲たがい、怒りの連続なのである。
どんなに修行を積んで、悟りを開いたつもりであっても、人間が人間である以上、これらの感情を切り離すことはできない。

何気ないひとつの言葉、行動・態度によって深く消えない怒りは心の奥底に残り続け、モリー教授のように後悔することも当然のこと。

しかし、その後悔にさいなまれる前に、「まず自分を許そう」。
つまり「その怒りという感情に縛られる自分を解放して楽にしてあげよう」ということだ。
なぜなら。あなた自身はまずその怒りの前の「なぜ?」という感情を抱いた時からずっと「もしかしたら自分の誤解かも?」や「気のせいかも?」或いは「なぜあの人はそんなことをしたのか?」という葛藤をしてきたはずだ。

そして、「どうすれば、解消できるのか?」「誤解を解けるのか?」「解決できるか?」と長い間悩んで苦しんできたはずである。

しかし、モリー先生の例が示す如く、事態は大抵の場合、解決されないし、いつまでも怒りは消えてなくならない。

だったら、積極的に、「相手への怒り」といううマイナスの感情も断捨離してしまおう。

それが「自分を許す」ということであり、「他人を許す」ということなのだ。

もし少しでも、あなたの心の中に、「もう一度、話してみようか?。怒りもあったのだけど、自分の方から『すまなかったね』という言葉を贈ってみてもいいかもしれない」という気持ちが沸き上がってきたのなら、それを思い切って伝えてみよう。いつか、ではなく今日。今から。

その思いを和らかな方法、まずはにこやかな笑顔で誠意を示してやろう。
遠くの相手には、手紙にして伝えるなどの方法で相手に知らせるとよいだろう。
その後は、相手がどのような行動・態度に出ようとも寛容の姿勢を貫いて平静にふるまい、自分の人生の為に残りの時間を自分のために大切に使うべきだ。


どのみち、人生とは思ったよりも長くなく。永遠の別れはすぐにでもやってくるのだから。
失うものは何もない。

さっさとすぐに、こちらから「譲る」「謝る」「認める」「赦す」という所作を習慣にしておこう。



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