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創作だとしても興味深い、「江戸しぐさ」の中の「年寄りの在り方」

江戸しぐさ」が捏造だとか、創作だとか、私はそうことには興味が無いし、創作であったとしても、そこに価値があるのならば、取り上げることには意味があると思っています。

どんな思想、宗教、学問にも必ず何らかの始まりはあったわけですから。

私が「江戸しぐさ」の中で最も惹かれるのは、「お年寄りの価値は、①若者にどれだけ知恵を伝承したか ②若者をどれだけ立てたか ③若者をどれだけ笑わせたか」というもの。

特に③の「若者をどれだけ笑わせたか」に心惹かれます。

今まで、親類を含め、自分を笑わせてくれたお年寄りがいたか?と考えてみましたが、残念ながら該当者は今のところいません。

敢えて挙げるならば、大学生の頃、下宿生のくせにキャンパスに居ついていた野良犬を飼って、講義に行く時もその犬を連れていっていた時にすれ違った、名も知らぬ老教授かなと思います。

「犬を連れて大学構内をうろつくなんて、けしからん」という冷たい視線にずっと晒されていた私でしたが、その老教授は、私と犬を見るなり、こう言いました。

『 やァ、懐かしいなァ。僕がいたアメリカの大学じゃ、よく学生たちが犬を大学に連れて来ててね。いろんなところに犬がいたもんだ。

でも、図書館だけは犬が入るのを禁止しててね。入り口に「犬は立ち入り禁止!」って貼り紙がしてあるんだ。

でも、その貼り紙を、はたして犬が読めただろうかねぇ! アッハッハッハ・・・ 』

この時、この人はなんて気持ちを高めてくれる人だろう!ととても嬉しくなったのを今でもはっきりと覚えています。

たとえ捏造でもなんでも、私はこの、①若者にどれだけ知恵を伝承したか ②若者をどれだけ立てたか ③若者をどれだけ笑わせたか」を地で行く年寄りになろうと密かに決意しているのです。

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江島 達也/対州屋
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