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お酒を飲まなくなった日々について

今年の7月から緩く禁酒を始めている。

禁酒を始めた理由は幾つかあるのだがここでは言及しない。とりあえずリモートワーク続きでいわゆる飲み会も少なくなり、また、気分的にお酒を飲みたいと思うことも少なかった(コロナ禍でお酒を飲む方向にいった方もいたと思うが、僕はお酒を飲まない方向に進んでいた)。

結果的に、7〜9月は1滴もお酒を飲まなかった。

暑い日が続いたときは、さくっとビールを飲みたくなることもあった。だが傾向としては「お酒を飲まない」ように傾いていく。周囲がお酒を飲み、僕がウーロン茶を頼んでもそれほどプレッシャーに感じることも(不思議と)なかった。

もともと僕はお酒が好きだ。

コミュニケーション能力が高くない僕は、関係性を補完するためにお酒を利用していた節は確かにある。

だが縁に恵まれ、美味しいお酒に預かれる機会が増えるごとに、お酒の持つ奥深さに惹かれるようになった。

例えば、日本酒「獺祭」の酒蔵を訪ねたとき、これほどまでに細かく丁寧な管理が施されているのかと感動した。あらゆることがきっちり再現性を持たされており、獺祭の味は担保され続けている。

また伊集院静さんの小説『琥珀の夢』は、ウィスキーに賭けるサントリー創業者の執念が描かれている。もちろんフィクションではあるが、日本でいかに、独立系メーカーが勝算を取っていくかは、まさしくドラマチックだ。

それでも、今はあまりお酒を楽しむ気分ではないし、それ以外のことに力を注ぎたい時期でもあるのかなと思っている。

いくつか飲みたいお酒はメモに残している。

自由に旅ができるようになったら、その土地の地ビールや日本酒を心ゆくまで楽しみたいという思いもある。

きっと、また美味しいお酒を楽しめるようになるだろう。

その日まで、少しでも善く生きていたいと思っている。

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