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名作が伝えた普遍性を、現代に呼び戻そう。

Netflixなど娯楽には事欠かない社会になりました。そんな中で、一般の人が、過去の名作を観る機会ってどれくらいあるのでしょうね。

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表参道のギャラリー・GYRE GALLERYにて、企画展「2021年宇宙の旅 モノリス_ウイルスとしての記憶、そしてニュー・ダーク・エイジの彼方へ」が開催される。

企画展は言うまでもなく、映画「2001年宇宙の旅」にインスパイアされたものだ。9組のアーティストが作品を展示し、現代の視点から「2001年宇宙の旅」を捉え直すというプロジェクトになっている。

キュレーターを務める飯田高誉さんは、次のように記している。

我々はどこから来たのか、我々は何者か、そして我々はどこへいくのか…。コロナ禍を迎えて絶対的な時間軸の崩壊と既存の価値観の転換が迫られている中、国際的に活躍し新たな作品に挑み続けている巨匠アニッシュ・カプーアからニューダークエイジの旗手ジェームズ・ブライドルまで9組のアーティストが参加することによって、キューブリックの『2001年宇宙の旅』の宇宙観から人新世の時代を迎えた現代における未来観を問い掛けていく。
企画展 公式HPより引用)

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コロナ禍で、映画作品の公開延期の影響を受け、ジブリ作品が映画館上映されたことが話題になった。ジブリは日本国内において人気は色褪せず、テレビ放送されるたび高視聴率を記録している。

だが一方で、それ以外に「名作」と言われている作品について、その「観られ方」は作品によって異なる。国内作品はまだしも、海外作品になると一部の映画ファン以外には敷居の高いものとして扱われることが多い。(ディズニー映画や、スター・ウォーズなど人気のある作品もあるが)

「2001年宇宙の旅」も、作品の持つ普遍性が高く評価される一方で、定期的に観返される作品かと言えばそうではない。過去の名作が、時代を経るにつれ、徐々に馴染みが薄くなっていくのは非常にもったいない。

今回の企画展のように「今、改めて観たい!」と思わせるような仕掛けは、従来の映画ファンだけでなく、若い人にとって学び多いものになるはずだ。

2020年代。新しい時代だからこそ、たくさんの名作のリバイバルに期待したい。

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ほりそう / 堀 聡太
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