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気持ちいい選択をしながら、気持ちいい生活を選ぶ

今月号の雑誌「Hanako」が面白い。女性ライフスタイル誌で、SDGsを特集テーマに取り上げているからだ。

Hanakoが掲げたSDGs

2018年10月より月刊誌としてリニューアルしたHanakoは「働く女性たちの味方となる新しい雑誌メディア」として、20〜34歳のいわゆるF1層に支持されてきた(*1)。

今号からは「『もっと知りたい!』を叶える知的ライフスタイルマガジン」として、コンセプトがバージョンアップされている(*2)。第一弾特集としてSDGsが取り上げられたわけだが、実はオウンドメディア「Hanako.tokyo」では、2020年4月からSDGsを冠した記事配信を重点的に行なっている。

気持ちいい生活の、選びかた。

SDGsは真面目に取り上げられることが多い。

達成目標が数値化されていることもあり「このままでは達成できない!」と危機感を煽るような表現も散見される。(それは正論だし、間違っていないのだけれど……)

そんな中、Hanakaの立ち位置は、ゆるい。

Hanako.tokyoでは、様々な女性のライフスタイルが数多く取り上げられている。「好きなものを世の中に発信したい」「個人が活躍できる余白の面白さを知ってもらい」など、自分を起点にした言葉で溢れている。

雑誌の特集記事にも「気持ちいい生活とは、自分にとって楽しくて心地よいこと」であり、何を食べる / 買うで迷う前に「まずは自分にとっていいほうを選ぶ、でいい」というメッセージが掲載されている。

何を選択するかに迷い苦しむ必要はなく、複数の選択肢があること自体が豊かであるということ。シンプルで日常性が高いのに、僕らが普段忘れがちな感覚だ。

そういったことを前提に、Hanakoは「情報や知識を得て、気持ちいいライフスタイルのヒントを見つけよう」と呼び掛けている。

雑誌の仕事は「雑誌をつくる」ことだけではない

Hanakoの編集長は、マガジンハウスが出版する他雑誌「BRUTUS」の副編集長も務めていた田島朗さんだ。

月刊誌にリニューアルする際のインタビューで「僕らは紙だけでなく、Hanako.tokyoやハナコラボ(読者コミュニティ)、イベントや商品開発も行なっていく」「雑誌の編集部が全てやっていくが、それ全体を「雑誌」だととらえている」と宣言している(*3)。

田島さん自身が仕事を増やしている、ということではなく、世の中が求めているということではないだろうか。

人間は正論では動かない。

「こんな面白いサステナブルホテルがあるよ」
「食べるだけで、地域貢献ができるよ」
「こんな企画に参加してみない?」
「一緒に商品つくってみたら面白いよ」

そんな言葉で、柔らかく背中を押してあげること。

企画のアイデアは、色々なところに転がっている。

参考リンク

*1 Hanako(ハナコ)の媒体掲載料金(雑誌広告ドットコムより)

*2 嵐『Hanako』表紙&巻頭特集で“未来”語る 21回目のデビュー日は「乾杯したい」(岩手日報より)

*3 「雑誌は死なない」Hanako編集長語る(日テレNEWS24より)


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ほりそう / 堀 聡太
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