見出し画像

#忘れたくない瞬間

有給休暇を利用して、義両親と共に箱根を訪れている。

初日はあいにくの雨だったが、「星の王子さまミュージアム」「ポーラ美術館」をそれぞれ楽しみ、夕食も妻が段取りしてくれたフレンチに舌鼓を打った。それなりに旅行慣れしてきた息子は旅先で拗ねることもなく、いつも通りの時間に眠りに就いていた。

少し早めの時間に目が覚めた僕と息子は、カーテンで閉ざされた部屋を飛び出し、朝の露天風呂へ向かう。部屋の扉を開けた瞬間、光の量に驚く。今日は「晴れ」だ。

昨夜は雨が降っていたため、露天風呂に入ることはできなかった(入ろうとしたけれど簾から雨雫がポタポタ垂れてきて寒く、すぐに退出してしまったのだ)。今朝は湯温も最適で、息子も心なしかリラックスして湯船に浸かっているように見えた。昨夜は気付かなかったが、息子の身長とお風呂の高さがぴったりで(湯の高さが、ちょうど立ったときの息子の顎下になる)、息子は風呂の縁にちょこんと手を掛けて、箱根の山々を眺めていた。

カメラの持ち込みは禁止だったので、写真はイメージです。普段より少し熱めのお湯に浸かりながら、不思議そうに外の景色を眺める息子は、間違いなくこの旅を通じて成長していると感じた。

ホテルの人の話によると、5月中旬の大涌谷規制のため、宿泊客のキャンセルが続いてしまったとのこと。ホテル側にとっては不運な事態だが、こんなにも美しい朝に、息子と二人だけで朝の露天風呂を楽しめたことを嬉しく思いたい。

箱根は久しぶりに来たけれど、都内から1時間ちょっとで非日常を味わえるのが素晴らしい。「時差」はないのに、「あれ、日本って今何時なんだっけ?」と思ってしまった僕は、露天風呂だけでなく幸せに浸っているのかもしれない。

#忘れたくない瞬間

記事をお読みいただき、ありがとうございます。 サポートいただくのも嬉しいですが、noteを感想付きでシェアいただけるのも感激してしまいます。