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本が好きなら訪れたい那須塩原市図書館みるる

「地元である栃木県にすごい図書館がある」

そんな噂はかねがね聞いていたが、ようやく訪ねることができた。那須塩原市図書館みるる。グッドデザイン賞2021を獲得、開放的な空間は那須塩原の豊かな森をイメージしてつくられたそうだ。

本が生きている、と思った。

並べられている本が、どれも気になってしまう。一般的な書店や図書館で、そんなことは感じない。

もちろん予算をかけてセンスの良い本を揃えているのは確かだ。だが、すべての本が新しいわけではない。スタッフの意思のもと間違いなく“編集”されている。

本を読むスペースも工夫が施されていた。まるで家の中にいるような。寝転がって読むことも可能で、誰もがゆったりと時間を過ごすことができる。同時に、学生は静かに図書館内で勉強できるスペースも設けられており、子どもから高齢者まで、ユニバーサルな運営がなされていた。(あまりに個人の感動が強すぎて注目できなかったが、那須塩原市の図書館では「ハンディキャップサービス」として色々な試みもなされているらしい)

https://www.nasushiobara-library.jp/wp-content/uploads/2021/10/handicap_service.pdf

みるるを訪ねた日、私は息子たちと共に那須ハイランドパークを訪ねた。

那須には藤城清治美術館や牧場、那須サファリパークといった施設もあれば、なかなかに美味なレストランやカフェも充実している。涼しい時期にはハイキングも楽しい。

色々なアクティビティをしたついでに訪ねるみるるは、一抹の清涼剤のように、日々の疲れを癒してくれた。あまりに楽しくて、みんな図書館を出るのが惜しい気持ちを抱いた。

本が好きな人間には、多かれ少なかれ、「いずれ自分も本屋を営んでみたい」という思いがあるように思う。私に例に漏れず、そんな願望を密かに抱いているのだが、まさに、みるるという空間は私の理想的な図書館(あるいは書店)にぴったりだった。

息子がもう少し大きくなれば、「保護者同伴」にこだわらず、みるるの中でじっくり過ごすことができるだろう。近い日の再会を願いつつ、ホクホクとしたイメージを今は大切にしたい。

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ほりそう / 堀 聡太
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