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路上生活者を支援するドイツの睡眠ポッドは、マイノリティを切り捨てないソーシャルデザインだ。

すごく良い取り組みだと思います。

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ドイツ南部の都市・ウルムで行なわれたプロジェクト「Ulmer Nest」は、路上生活者への支援を目的としている。ドイツ南部は夏は快適だが、冬はかなり冷え込むため、路上生活者への支援が社会課題になっている。

大人数を収容できる施設はあるものの、閉所恐怖症や犯罪へのトラウマがある人にとって、共同生活(に近い状況)は苦しみでしかない。

このことをマイノリティと切り捨てるのでなく、どのように掬い上げるかを考えるのは、まさにソーシャルデザインと言える。

動画を見る限り、広さはカプセルホテルのスペースくらいを確保している。「コストやサステナビリティ、耐久性や断熱性を考えて木材を使用」するシンプルな空間。テクノロジーを駆使しているので、安全性の担保、室温設定をしっかり管理できる。

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動画を観て、もう一つ気付くのは、モックアップ製作の際にVRによるプロモーション動画を作っていることだ。

どれくらいの大きさなのか。施設の中からどのように外を識別できるのか。

もちろん実際の居住予定者向けの用途もあるだろうが、プロジェクトの支援者をはじめとする関係者、そして地域住民などの理解を得るための説明責任を果たす意図もあると思う。

動画はほぼ当たり前になっていく中で、きっと今後はよりリッチなものに進化していくだろう。没入感を得られるものがデフォルトになっていくにつれ、私たちの生活にもプラス面を見出せるよう期待したい。

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ほりそう / 堀 聡太
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