「投票に行こう」と思った原体験。
いまでこそ「投票行こう!」と呼び掛けている僕だけど、大学生の頃は、何度か投票を棄権していた。
理由はシンプルで、投票に行く意義を見出せなかったからだ。ただ無知だっただけなのだけど。(「知らない」というだけで、本当にあらゆる機会を失うものですね……)
投票に行くようになったのは、インターンをしていた会社の先輩社員(年齢はふたつ上)がきっかけだ。「投票は行った方が良い。理由は〜〜」と話していたのだ。
稲妻に打たれたような驚きというか、その言葉は、政治や選挙に対する勝手な「思い込み」をガラガラと崩すような力があった。(たぶん先輩にとっては何気ない発信だったのだろうけど)
それからは、国政選挙、地方選挙ともに必ず行くようになった。
・身近な人が「選挙に行こう」と薦めていたこと
・その話に納得感があったこと
単純だけど、僕が投票に行こうと思った原体験だ。
その原体験があったから、僕はこうして政治について発信している。「たくさんの人に読まれたい」とは、実はあまり思っていない。
僕の発信をたまたま見た人が「ああ、もしかしたら投票行った方が良いかもな」と思ってもらえたらと。ひとりでも構わない。投票に行かなかった僕と同じような方はたぶんいて、その行動変容を促せたらこれ以上の喜びはない。
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最初の頃は、「何となく」でしか投票できなかった。
「なんでその政治家に一票を投じたのか」と問われても、明確に答えられなかったと思う。実際に、後から何後悔したことがある。
なんで、あんな政治家に投票したんだろう。
そして、いまでも迷いながら一票を投じている。「誰も投票したいと思う政治家がいない」という声をよく聞くけれど、その通りだと思う。「無知な自分が投票したら、良くない政治に加担してしまうのではないか」と不安になる気持ちも痛いほどよく分かる。
だけど、それでも僕は投票に行き、白票ではない一票を投じることを薦めたい。
2022年度の国家予算は107兆円。人口で割ると一人当たり90万円になる。その集積が、国を動かす原資になる。「こういうことにお金を使ってほしいな」というのは、誰しも願いとして持っているはずだ。
道路を作ってほしい
コロナで苦しいから生活を助けてほしい
選択的夫婦別姓の制度化をしてほしい
もう一度オリンピックを開催してほしい
国の安全保障が不安だから防衛費を増やしてほしい
奨学金をチャラにしてほしい
1年で良いから消費税をなくしてほしい
円安だから海外旅行に行くお金を少し援助してほしい
なんだっていい。
あなたの単純な願いを、一票に託してみる。
だんだんと政治感覚が身についてくると、そんな単純なものでないことも分かってくるのだけど。でも原点は、国民ひとりひとりの願いで良いはずだ。選ばれた政治家が、与野党問わずワイワイと議論していくというわけで。
日本は、大半が無党派層といわれている。
たぶん、ほとんどの大人が投票先に頭を悩ませている。推測だけど、たぶんみんな大なり小なり後悔したことがあるはずだ。
だから、投票に行こう。これを書いている時点で、まだ投票所は空いているはず。投票用紙がなくてもオッケーだ。手ぶらで良い。
あなたの賢明な判断を信じています。
(そして白票でない投票を済まされた方、お疲れさまでした!)