【読了】『学び合い、発信する技術』
【ブックレビューより】
アカデミックスキルはすべての知的活動の基盤。
これからの社会では、いかにして情報を集め、共有し、発信していくかが問われています。
本書では、対話、プレゼンテーション、ライティング、リーディング等についてわかりやすく解説。
大学や研究だけでなく、ビジネスの場など広く社会で必要とされる知的活動のための入門書です。
はじめに
これまでの時代になかったペースで、誰もが情報のやり取りをする時代。
この本では、言語を扱うアカデミックスキルの全体像を初めに概観し、その基礎的な ①対話 ②プレゼンテーション ③ライティング ③リーディング ④ピアレビュー についての概要を理解します。
アカデミックスキルとは
①対話:他者と体系や知識、意見を共有する
②プレゼンテーション:他者に向けて発信する
③ライティング:わかりやすい文を書く
④リーディング:文を読んで正しく理解する
⑤ピアレビュー :他者の著作物を共感的に修正する
リベラルアーツとは
伝統的に、古代ギリシャ・ローマに理念的な源流を有し、欧州の大学制度において中世以降から19世紀後半~20世紀まで、「人が身につけなければならない学芸の基本」と見なされていた自由七科・自由学芸のこと。
具体的には、文法学・修辞学・論理学の三学、および算術・幾何学・天文学・音楽の四科のことである。
「ウィキペディアより」
現代の知的活動を支える基盤
G:Google
A:Apple
F:Facebook
A:Amazon
M:Microsoft
アカデミックスキルの概要
pp.1〜30.
対話
対話の心得
① 気楽に:勝者 敗者の関係ではない。
② 一人で長時間話さず、あなたはどう思いますか?の心がけ。
③ 否定せずに、新しいことに気づく。
p.40
【参考】
ファシリテーション、ファシリテーターに関する本など
【Note/マガジン】
プレゼンテーション
目的:聴衆の説得
自分の意見に共感してもらう
アリストテレスの修辞学の集大成「弁論術」より
エトス:話し手の信頼性や人格的な要素
パトス:聞き手の感情に働きかける要素
ロゴス:内容の要素
古代ギリシャ時代の哲学者・アリストテレスが提唱した「ロゴス(論理)」「エトス(信頼)」「パトス(感情)」
この3つの条件さえ満たせば、プレゼンは自ずと相手に伝わるものになると言う。
逆に言えば、この3つのどれが欠けても相手に伝わるプレゼンにはならないと言う。
pp.57〜70.
ライティング
段落の組み立て (構成)
段落の最初は全角で1字あける
(英文は tabキーを使い文字を下げる)
文章を作成する時の注意
はじめにタイトルを工夫する
1つの文には、1つの意味だけを持たせる。(一文一義)
掛かる言葉を意識する
「〜が」で文を繋がない
「しかし」を使わない工夫をする
【アカデミックライティングを磨こう】
早稲田大学 ライティングセンター
【参考】
『レポートの組み立て方』木下是雄
『論文の書き方』清水幾太郎 岩波新書
小説は芸術作品
書き方に自由度がある
アカデミックな文章は工業製品
あくまで情報を伝達するための手段
pp.71〜110.
リーディング
ライティングを意識して古典を読む
読書で知識や架空の体験を追体験できる
自分と比較して、共通点や相違点を考える
p.113
段落のはじめのほうに重要な事が書かれている
p.116
【参考】
『FACTFULNEESS』
一次資料に近づく
Wikipediaの引用元の記事や本(資料)を調べる
pp.111〜124.
ピアレビュー Peer Review
Peer :同僚
Review:評価
評価対象について専門的・技術的な知識及び経験を共有する同輩によって行われる評価や審査。
【事例】
まず、学生はレポートを作成します。
次に、そのレポートを学生同士で交換し合い、お互いのレポートを評価します。 そして、その評価を元に課題を改善するという流れです。
ピアレビューは、レポートのみならず、プレゼンテーションやポスターなど幅広い課題の成果物に応用できます。
レビューの留意点
相手の主張を理解しようと云う態度
わからない点を聞き出す
作成者と評価者で修正点を一緒に考える
p.129
pp.125〜136.
アカデミックスキルとは
▶ 対話:ディスカッションのスキル
▶ プレゼンテーション:さまざまな場面や時間設定でプレゼンするスキル
▶ ライティング:英文を含むライティングによって一次資料を作成するスキル
▶ リーディング:一次資料を読むスキル
▶ ピアレビュー:仲間(ピア)の原稿を修整するスキル
p.140
【個人的な感想】
助成金申請など、第三者に読んでもらい、共感を得る事も、発信する技術のスキルアップに繋がる。
発信することの重要性
【参考】
阪大生のためのアカデミックライティング入門
2022.11.07.
2022.11,08. 加筆