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中島敦「文字禍」



青空文庫【中島敦「文字禍」】

文字の霊などというものが、一体、あるものか、どうか。

 アッシリヤ人は無数の精霊を知っている。
夜、闇やみの中を跳梁するリル、その雌のリリツ、疫病をふり撒まくナムタル、死者の霊エティンム、誘拐者ラバス等など、数知れぬ悪霊共がアッシリヤの空に充みち満ちている。
しかし、文字の精霊については、まだ誰だれも聞いたことがない。
(途中略)
一つの文字を長く見詰みつめている中に、いつしかその文字が解体して、意味の無い一つ一つの線の交錯こうさくとしか見えなくなって来る。
単なる線の集りが、なぜ、そういう音とそういう意味とを有もつことが出来るのか、どうしても解わからなくなって来る。

【慶應塾生新聞「文字禍」】

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