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『菜根譚』と『呻吟語』


はじめに

▶ 官職を追われ不遇な生涯を送った洪自誠(こうじせい)の『菜根譚』
▶ 官僚のトップにまでのぼりつめた呂新吾(りょしんご)による『呻吟語』
中国の明代末期から読み継がれている2冊の処世訓に関する本。
この2冊は、私たちに何を教えてくれるのだろうか?

▶ 処世訓とは、天下国家を声高に論じたり、難しい学問を追求したりするものではなく、ふつうの老若男女が、社会でどう生きていけば幸せになれるのか。穏やかに説いたもの。
p.8

なぜ『菜根譚』と『呻吟語』か

今の時代の「経済の停滞、社会の閉塞感」
『菜根譚』と『呻吟語』が出版された中国の明の末期に似ている。
既存の価値観のゆらぎ
多くの人が生きにくさを感じる
「今を生き抜く」ヒントになる普遍的なメッセージ。が、あります。
p.11

『菜根譚』(さいこんたん)

洪自誠による随筆集で中国古典の一つ。
前集222条、後集135条からなる中国明代末期のもの。
主として前集は人の交わりを説き、後集では自然と閑居の楽しみを説いた書物です。

読書百遍『菜根譚』

『菜根譚』と『呻吟語』の違い

儒教を生き方の基本と捉えている。
儒教は礼節や仁義を大切にし、自らを厳しく律する。
p.18
『菜根譚』は、逆行を乗り切るための知恵が
pp.30〜38
『呻吟語』は、どちらかと云うとリーダー論が説かれています。
p.39〜57

『呻吟語』リーダー論

人の上に立つ者は下の立場にある者と、どう真摯に向き合うべきか。
pp.39〜47
上に立つ者の自覚
pp.47〜49
人を動かし育てていくコツ
pp'.49〜53
高い場所から世の中を見ながらも、常に自省的・客観的な視点で捉える。
pp.55〜56
リーダーのあり方
p.57

人づきあいについて

『菜根譚』では、譲ることの大切さ。pp.62〜80
『呻吟語』では、先ずは自分を鍛えること。pp.81〜97

人の器の磨き方

『菜根譚』中庸
pp.104〜121
『呻吟語』鎮静
pp.122〜141
キーワード:ほどほど
pp.142〜144

真の幸福「ウェルビーイング」とは

『菜根譚』足ることを知る
pp.146〜166
『呻吟語』不幸がないこと
pp.167〜179
キーワード:到達点は同じ
pp.180〜183

NHKアーカイブ『菜根譚』

2024.11.07.