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『人口減少社会のデザイン』を読む ②

『人口減少社会のデザイン』
広井良典 著
東洋経済新報社 (2019.10.03)

『人口減少社会のデザイン』を読む ①
人口減少社会の意味

▷ 「集団で一本の道を登る時代」からの変容
▷ 近年「幸福」と云うテーマへの関心の高まり
GNH:グロス・ナショナル・ハピネス (国民総幸福量)

【国民総幸福量 wikipedia】

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E7%B7%8F%E5%B9%B8%E7%A6%8F%E9%87%8F

幸福「Well-being」
① 人と人との関係性や繫がりの質
② 所得や資産の分配のあり方
③ 自然環境
④ 精神的なよりどころ

すべてが東京に向かって流れる

♪「木綿のハンカチーフ」
主人公の、おとなしく耐えて待つ田舎の女の子。
田舎を離れた男性は、都会の生活が楽しくなり、帰らないと告げる。
女性は、涙を拭く「木綿のハンカチーフ」を下さい。と、男性に お願いする。
(1975年 太田裕美)

人口の増加の要因:集権化と求心性

若い世代のローカル志向

志向・希望と実際のギャップ

高齢化と少子化をめぐる動向

【総務省統計局データ】

https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1191.html

少子化の背景は何か

結婚した夫婦の子どもの数は、さほど減っていない。

要因は、未婚化と晩婚化。

国際比較
女性の就業率が高い国のほうが 概して出生率も高い

【内閣府データ】

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2017/29webhonpen/html/b1_s1-1-2.html

【コミュニティについて】

コミュニティとは?wikipedia

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%85%B1%E5%90%8C%E4%BD%93

日本社会の都市型コミュニティ

見知らぬ者同士が「ありがとう」と云う言葉を使う事が少なく、せいぜい「すみません」と言った謝罪とも感謝ともつかないような言葉が使われる。
都市におけるコミュニケーションとしては「お金」を介してのやりとりだろうか。
そこでは、店員からの一方的な声がけで、客の側からの働きかけや応答は限られたものです。
逆に、知っている者同士では極端なほどお互いに気を遣う。

コミュニティの課題

① 地域によって 課題が異なる
② 都市部における「居場所」課題
都市政策と福祉政策の統合

経済構造の変化

第一に「非貨幣的な価値」つまり、お金に換算出来ないような価値が労働における大きな動機づけになっていく。
第二に「場所」や「コミュニティ」と云うモノが、重要な意味をもつようになる。
これらは、従来の資本主義に含まれない価値や概念です。

17世紀前後の資本主義勃興期
市場経済:商業資本主義
18世紀後半
産業革命:石油・電力などのエネルギー
工業化の進展:植民地支配
20世紀
情報の消費:情報とコミュニティの進化
情報化社会

さらに、これからは「生命/生活(Life)」の時代へ。
関心は、生命科学のミクロなレベルのみならず、生態系と云うマクロな範囲まで含む。(定常型社会)

p.145 図表2-10 参照
経済システムの進化と「ポスト情報化」

人類史におけるマクロなトレンド

ディーヴェイの仮説
世界人口の超長期的推移 p.153

人類史における拡大・成長と定常化のサイクル p.160

限りない成長・拡大ではなく「定常型社会」を創造していく。

『定常型社会』広井良典 著
岩波新書 (2001.06.20)

【ブックレビュー】

https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b268552.html

【終わり】

社会保障・医療・福祉・死生観については、今回は省略します。

2020.01.17

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