#3.「欲求」は「個性」 〜マレーの欲求リスト②〜
前回に引き続き、「欲求」についてマレーの欲求リストをもとに
話していきたいと思います。
「欲求」とは「悩み」の正体とお伝えしましたが、「欲求」には
捉え方によっては別の側面も持っています。
それは「個性」です。
よく、「個性的」なんて言葉を聞きますが、これは本来「何を人と比較
した時にどうなのか」ってことなんだと思います。
マレーはこのリストを提唱した時に、「人の個性は欲求の強弱で表現できる」としました。
それが現在使われている様々な性格診断の基となっている由来です。
つまり人の個性とは、39個の欲求で「どの欲求がどのくらい強い(弱い)か」ってことなんですね。
人の欲求の強弱は千差万別、同じ人なんてほとんどいないでしょう。
そして、欲求の強弱は環境やライフステージによって、都度変わってくるものだと思います。
なので、人はみんなただ生きているだけで「個性的」なんだと思います。
無理に人と違ったことをしなくても、ただ「あなた」でいるだけで「個性的」であり
唯一の存在です。
「私ってみんなと比べて何にも無いんです。」
本当にそうでしょうか?
「個性的であろう」として個性的な人の真似をすることは個性的でしょうか。
個性を発揮できる人は自分の欲求の強弱を理解している人、自分のことを知っている人だと思います。
「欲求」という視点から自分を観察すると、ひょっとしたら知らなかった自分に気づくきっかけ
になるかもしれませんね。
自分でも知らない自分の「個性」を見つけるきっかけになるかもしれません。