夢の運転免許取得までの道(手動運転装置)
手動運転装置での運転免許取得までの流れについてご紹介します。
私は双子で生まれ、先天性の脳性麻痺。
ですが18歳の時からの夢が、それは双子の兄と同じように車の運転をしたかった。
だけど、障害のない兄と違って、危ないからとなかなか取らせてもらえなかった。
そして、自分自身も不安があった。
でも、どうしても諦めたくなかった。
障害があってもできるはず!やりたい!
そんな思いから約15年。
友人の「人生一度きり、やりたいことを悔いなく」という言葉に背中を押された。
自力で貯めた貯金を使って通うことを決めた。
まずは車椅子でも通える
教習所探し
ずっと夢というか目標でもあった運転免許の取得。
ですが、障害のない人とは違ってまずは手でも操作できる手動運転装置搭載車がある教習所、また学校がバリアフリーだということを踏まえて探さなければいけないのです。
ということで、手動運転装置搭載車がある教習所を3ヶ所、見て回ることからスタートしました。
適性検査
3ヶ所の教習所を見て回り、一番自分が行きやすい教習所を決めました。
しかし、教習所に入る前に重度の障害のある方は必ず受けなきゃいけないのが自動車運転適性検査。
これは運転免許試験場などで受けることができると思います。
そこでは、
・ふつうに運転できるのか?
・手動運転装置での運転じゃないとダメなのか?
・運転できる能力がないのか?
などが適性検査で判定されます。
そして、判定書が手渡され、いよいよ教習所入校手続きへ!
入校してからのいろいろ
判定の結果、手動運転装置搭載車のATという条件付きで無事に入校することができました!♬
まず自分たちの場合は、手動運転装置を使うということもあり、スケジュールはある程度こちらの要望にも答えていただきながらのおまかせコースでした!
先生もずっと固定(^^)
安心の中、教習がスタート!
いよいよ初運転
まずは仮免許取得までに、校内の決められたコースや決められた項目に沿っての実技が、最短でATの場合12時間あります。
教科書などで学ぶ学科教習が10時間程度、受ける必要があります。
これは、健常者の方と同じ時間数でした。
実技では坂道発進やS字カーブ等々たくさんあるのでなかなか苦戦しました(^^)
仮免取得後に人生初の公道へ!教習所内とは違ってドキドキ!
向かってくる車、全てが恐怖でした(苦笑)
路上教習は全部で24時間ほど乗りました。
教習所内とは違って何が1番怖いかというと、急に出てくる歩行者やバイク、そして自転車です。
車と車いす
普段は車いすで生活している私ですが、少しばかり車いすの感覚に似たところが車の運転にもありました。
例えば、クランク走行やS字カーブの時、 最初は悪戦苦闘していましたが、車いすの感覚で運転するとうまくできたように感じました。
あくまでも個人的に感じた感覚ですけどね(^^)
その中でも、車線変更だけはすっごく難しく、感覚をつかむまで3時間くらいかかったほりっちでした。
卒業検定!
いよいよ卒業検定の日。
24時間分の路上教習でがんばってきた成果を出す日。
約15分くらい自分の力だけで運転するのですが、
「失敗したらどうしよう…。」
とか、そればっかり考えてしまい、もうほんとうに心臓バクバクでした。
ですが、そんな不安もなんのその!
なんとか走りきり実技に合格することができました。
これで教習所は無事に卒業です。
いよいよ免許取得へ
自動車免許の最後の難関、学科試験です!
教本とアプリを使って必死で勉強して試験に臨みました!
試験の結果は…
まさかの5点足りず不合格…。
めっちゃ悔しくて2日後に再チャレンジ!
この間は徹夜で猛勉強!
そして結果は…
なんと!合格!
18歳からの自動車免許の取得の夢が30歳をこえた今、自分だけの力でようやく叶えることができました。
そして今は少しずつですが、車の運転楽しんでます♪
手動運転装置⬆︎**
レバーを手前に引くとアクセル
レバーを奥に押すとブレーキ
人生1度きり!
障がいはあるけれど、悔いないようにやりたいことやって、これからも自分らしく楽しみたいと思います(^^)
是非、みなさんも悔いなくやりたいことにチャレンジしてみてください。
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