vol.3 うれしいお便り
私たち北星学園余市高校の母体である北星学園は、学園関係者に向けた「北星学園報」というものを発行しています。年間3回(だったはずです。あやふやで恥ずかしい)ですが、いろいろ読み応えがある記事で、学園内の各学校の先生や学生・生徒の記事を楽しく読んでいます。
今年の2月に発行された学園報の巻頭記事を書くことになりました。
原稿依頼が前年12月だったので、その時の自分の状況や思いを掘り起こして、このような文章になりました。
世界では自国の利益や主張を武力で示す事があちこちで起こっています。そのことで小さな子どもを含め、一般の市民が悲しい思いをしています。紛争であれ戦争であれ、戦闘で生活が一変する事が生まれたときから当たり前に身近にあるという状況は、想像ができません。でも、そのような人が世界にはたくさんいるのも事実です。そういう世の中をどのように考えていけば良いのか。簡単に答えが出せるわけではないですし、出せるものでもないでしょう。
それでも、忘れるわけにはいきません。そういう気持ちを持って書いた内容となります。
そして、年明けすぐに能登半島で大きな地震がありました。
実は、僕が初めて担任をした時の子(といっても、すでに立派なおとなです)が珠洲市に住んでいます。地震発生直後から約1日、全く安否が確認できなくて落ち着かない時間を過ごしました。自宅は大変なことになっているようですが、命が無事で安心しました。このことは後日、記したいと思います。
学園報に書いた文章には、そのことを反映させることはできませんでした。
3月。
学園報を読まれた、北星学園女子中学・高等学校の卒業生の方から次のような絵はがきとおことばをいただきました。
私は北星女子中学高校を昭和33年に卒業した者ですが、この度、北星学園報の2月号を送っていただき(友人から)「他人の靴」と言うタイトルで書かれた今堀校長先生の記事を読み、深く教えられるところがあり、思わず感想をお伝えしたくなり、厚かましくお便り差し上げている次第です。
特に相手の状況に入り込んだ「共感」の大切さを考えさせられております。
「愛の反対は無関心」と語られたマザーテレサのお言葉とも重ねて、意識して生活したいお思います。「自分を愛するように隣人を愛せよ」と語られただけでなく、そのように実践されたイエス・キリストの愛、即ちempathyの深さも受難とイースターの季節しみじみとありがたく思いだしております。感謝しつつ…
そんな風に受け取っていただけるとは思いませんでした。
「繋がる」とか「広がる」ということの面白さを感じた出来事でした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?