”本当に”コーヒーの香りを味わいたい~Avensiグラスとの出会い~
置き去りにされていた「器」の考え方が形になったAvensi
その豊かな香りを評するのに「香り高い」と言われてきたコーヒーという飲み物。
最近ではスペシャルティーコーヒーの台頭で、豆ごと・焙煎ごとに違う香りの幅をバリエーションを持って楽しめるようになりました。
「美味しい」と思うコーヒーが人それぞれ違い、好みの違いを例えるなら、ラーメンが好きといっても中華そば好きと豚骨ラーメン好きほどの開きがあるコーヒーですが、好みが全く違っても、共通しているのは「香り」と「味わい」を愉しんでいるという部分。フルーティーな豆でもナッティーな豆でも、浅煎りでも深煎りでも、味と香りが楽しいことがコーヒーなのだと思います。
しかしながら、その味と香りを「どうやって」味わうのかという点では、ほぼ抽出の方法論に終始し、口と鼻にどうやって入ってきてどのような印象で私たちが受け取るのか、という器の考え方はおざなりになっていました。
お酒の世界では、ワインごとにグラスの形を変えること、ベルギービールが銘柄ごとに専用グラスを持っていること、など、その飲料を「何で飲むか」で味わいが大きく変わることは常識です。
同じように、香りと味わい、温度変化で変わる表情を愉しむコーヒーに、どうして「器の形状を適切に」という考え方が生まれてこなかったのか.…
クラフトビール屋でもある当店は、Avensiグラスが世に出るという記事を読んだときに、店舗で使用するカップを全てAvensiに替えることに迷いなく決め、それ以降、より幅広いコーヒーの愉しみをお客様と分かち合うことになりました。
Avensiグラスのポテンシャルとその理由
ワイングラスとウィスキーグラスの形状を参考に、世界中の90人ほどのバリスタチャンピオンやロースターチャンピオンのフィードバックを受けながら、この3つの形状のグラスは生まれました。
リップ(口)が広がっている Alto は、広がりで香りをまっすぐ鼻腔へ届け、口に運んだときの内側の傾斜がなだらかで、柔らかく口内へ入ってくる液体の味わいが真っ直ぐ伝わってきます。
逆に、リップが閉じられた形状で横に広がりのあるボディの Senti は、香りを内側に溜めて一気に鼻腔へ運び、内側の傾斜で口内に液体がスピード感を持って入ってくるので、特徴的な味わいを切り出すような印象です。
中間の形の Vida は万能選手。リップは少し外へ向いているのに、内側の香りの溜めもほどよくあり、SentiとAltoの良いとこ取りのようなグラスです。
下部は二重になっていて、持つ手が熱くないようになっていますが、上部はできる限り薄く作られ、注がれた液体の香りや舌ざわり、口当たりの良さをよりダイレクトに感じて頂けるようになっています。
手吹きの繊細なグラスですが、電子レンジも食洗器も使える気軽さも備えています。
優しい豆はより優しく、個性的な豆はより個性的に
Avensiのパフォーマンスの高さをより感じるには、エチオピアのイルガチェフェのような香りの個性が強い豆の方がわかりやすいと思います。しかしここでは毎日のコーヒーとして登場シーンが多く、飲みやすいコーヒーとして、当店のマイルドに仕上げたブレンドで飲み比べるとどのような感じ方の違いになるかをご紹介します。
■マグカップ・・・冷めやすいせいもあり、オレンジ様の酸がわかりやすく出るがフレーバーが消えやすい
■Senti ・・・まず酸が立ち、甘味やチョコレート感が後からグイっと出てくる
■Alto ・・・甘味と滑らかなチョコレート感を感じた後に酸が来る
■Vida ・・・バランスが取れていて、冷めていく過程のまとまりが良い
優しい味わいのこのコーヒーの場合、Avensi3種では劇的な違いとはなりませんが、Avensiでないマグカップと比べると、特に温度が下がってきたときのフレーバーの厚みに明らかな印象の違いを愉しんでいただけると思います。
いつもの一杯がもっともっと楽しくなるAvensiグラス。
毎日のちょっとした彩りに、この3つのグラスの活躍をご自宅でも楽しんでみませんか?
”焦がさない焙煎”のフルーティーなコーヒーでお試しになりたいときは、当店のコーヒー豆も是非どうぞ!
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