バンピー(いとうみく・静山社)を読んで
バンピー(BUMPY)とは、凸凹がある、という意味だ。
本書では、この言葉も、この言葉に関する事も出てこない。
両親のいない家で、男子高校生が、3人の女子小学生の身の回りの世話をしながら、毎日、奮闘する物語だ。学業には専念できない。
そこへ、1人、腹違いの妹だと名乗る女子高生がやってきた。
学校へは行かず、ぐうたらしている。それでも、美容師補助のバイトだけはしっかりやる。母親が美容師だったからだ。そんな母親も今は刑務所で、親がいつの日か戻ってきてくれる事を願いながらも、毎日をなんとなく過ごしている。