きみの存在を意識する(梨屋アリエ・ポプラ舎)を読んで
最初、本のタイトルを見て、主人公は誰なんだろうと思った。
でも、読んでいくうちに、主人公は決まっていない事に気付いた。
学園生活ものの話なんだけど、みんなが大事でかけがえのない存在といった感じだ。
本を読めなかったり、漢字を書けなかったり、臭いアレルギーがあったり、いろんな障害を持った生徒が登場する。
最初は、本人のわがままなのかと思っていたが、どうもそうではないらしい。本人にも、どうする事も出来ない苦しみというのが伝わってくる。
きゃぴきゃぴ女子高生の青春物語というよりは、ずどんと重い大人の対話といった感じの物語だった。