鳥かごの詩(北重人・小学館)を読んで
康男は浪人となって東京へ上京し新聞販売店に住み込みながら、大学を目指す。住み込みの場所は、大変狭く、鳥かごと呼ばれている。
そこでいろんな人に出逢うんだけど、仲のいい人は限られている。
新聞配達をするうちに、サキちゃんというやくざの娘と恋仲に落ちてしまって、ちょっとアバンチュールな感じで、勉強が手につかなくなってしまう。でも、サキちゃんはいい人だったみたいでよかった。
でも、「さきべぇのために人を刺せるか」と持ち掛けられた時が人生最大のピンチだった。もちろん、人を刺せば人生を棒に振ってしまう。
康男はどうするんだろう、と思ったけど、それは思いとどまった。
結局、大学にも受かって、鳥かごから輝かしい人生が、大変な事もあったけど、まあまあの人生だったのではないか。康男にとって、鳥かご生活での経験がその後の人生にとても役に立ったのだろう。