子の成長
先日娘からLINEが来た。
『お母さん、聞いて!」と。
その内容を読むと、少し苦手な同期とのやりとりの中で娘自身が感じたことを書いていた。
娘の中で少し悩みというか、ショックなことがあり、そのことに共感して欲しくて、その同期の子に言ったらしいのだ。
すると、いつものように否定から返事が来たという。
娘の中では「そうだよねぇ。それは不安だねぇ。つらいねぇ」と言って欲しかったのに、「いや、そんなことはないんじゃない?」「でも、だったらこうこうこうじゃない?」と、やはりいつものように否定から入ってきたと。
そこで娘は「ああ、やっぱり否定してきたかぁ。仕方ない。この子はこういう子なんだって思ってやり過ごすしかないか」と思ったという。
でも、だんだん色々と考えているうちに「ん?待てよ。あれはあれで私を励ましてくれていたのか?」という考えが出てきたという。
言葉だけを捉えると「いや」とか「でも」というのは、否定語。
否定語なんだけど、中身をよくよく考えてみたら娘が「こうなったら悲しいんだよね」「こうはなって欲しくないんだよね」ということに対しての否定。
つまりは、そうなったら悲しいという娘の思いに対して「いや、そんなことにはならないんじゃないかな?大丈夫だと思うよ」という、心配しなくても大丈夫だよという言葉だったのでは?と。
ということは、彼女なりの励まし方だったのか!
パッカーン!と娘はなったらしい。
おおおっ!
素晴らしい。
何が素晴らしいって、その答えにたどり着いたことではなくて、色んな角度から思いを巡らせて考えて考えてたどり着いたということが素晴らしい。
『人の悪口を言ってはいけない』
『人のこと悪いところばかり見てはいけない』
『周りに感謝して生きろ』
たくさんなどなど…。
『嫌な奴なんて思ってはいけない』というような道徳的な感じ。
そんなたくさんの肯定的な言葉を聞くと、あぁ、そうだな、改めなきゃと思ったりする。
けど、何かの拍子にブラックな自分が出てくる。
『くそっあいつやっぱり嫌な奴!』とか『嫌いだ』
などといった否定的な言葉が頭に浮かんだりする。
すると、『あぁ、いけない、こんな思いになるなんて、自分ってダメな奴』といったような、自分を否定するようなことをしがちになる。
だから、フッとマイナスな言葉が浮かんだ時に、さささっと打ち消す。
(あ、これってプラスの自分になろうと頑張っている時ね)
けど、それって、そう感じた自分を否定することになる。
自分の思いを無視してることになる。
で、苦しくなって、ある日爆発する。
ドッカーン!
もうええわ!(エセ関西弁でごめんなさい)
いつもプラスにはなれないわ!
今日から不良になってやる!的な。
『ホットロード』の和希みたいな。(あ、歳が…)
だから、安易にプラス思考になるというのも考えものだなぁと私は思っている。
なので、娘が考えて考えて答えに辿り着けたこと、このことが素晴らしいと思ったのです。
考える力を持てたこと、持っていること、それが嬉しかったです。
そして、娘ほど、本も読まず、たくさんの考えを巡らせることもほぼない息子。
思春期だからか、男の子はこんなものなのか、あまりうまく言葉を伝えることがない息子にも成長した部分が垣間見ることが出来ました。
部活の三送会でのこと。
急に顧問の先生に閉会の言葉を振られた息子。
「今日は天気がいいですね。天気がいいと気持ちがいいですね。いつも心が良い天気であります様に」
ということを言ったそうです。
これを見聞きした父母会の方から教えていただきました。
泣きそうになりました。
即興でこんなこと言えるなんて。
びっくりしました。
親バカですか?
はい。親バカですね。
たまには親バカさせてください。
子供たちの成長を感じ、知ることが出来て、なんか、ご褒美をもらったようなそんな気分になりました。
それは私が私に対して「よくやったね」「子育て間違ってなかったね」とかではなく、子供たちは子供たちの世界でちゃんと成長してて、何があっても大丈夫なんだから、大丈夫なんだ。という答えというか、ヒントというか、財産をもらったような、そんな感じを受けました。
後輩たちが書いてくれた息子への色紙には、「楽しませてくれてありがとうございました」や「場の空気を明るくしてくれてありがとうございました」や「笑わせてくれてありがとうございました」というような感謝の言葉がたくさんあった。
息子は後輩たちに威張ることもせず、楽しませたり場を盛り上げたりしてたんだと思うと、辛い時でも明るさを忘れずに、周り笑わせてたのかと思うと、頑張ってきた3年間に、成長とよくやったねという想いでいっぱいになりました。
子育てに、答えや正解はないです。
これでいいのかな?という不安は常にあります。
それは子供が小さい時はもちろんだし、大きくなっても不安や心配はついてまわります。
そんな時に、このような成長の一幕を見せてもらえたら凄く嬉しくてありがたいと感じました。
まだまだ子供たちには伸び代があります。
頑張れ子供たち!