夕方6時主婦のエスケイプ

夕方イオンに買い物に行った。だけど食材を買わずに2階のガストでハンバーグをたべた。

旦那に腹が立って。夕食つくるのがバカらしくなって。

何をつくっても文句言うし。気に入らないと食べないし。じゃあ何をつくればいいのさ。まじめにメニューを考えるのがムダでしかない。

平日のガストはすいている。お客は数人。背中を丸めて一人ですわるおばあちゃん、背広姿の男性二人組。

スーパーの買い物袋をさげて、疲れた表情で子どもの手をひいて入ってくる女性。

毎日しんどいよね。たまには楽をして息ぬきしなよね。朝も昼も夜もごはんつくって小さい子のお世話してるんだから。

頼んだチーズインハンバーグを食べる。もちろんガストにはなんども来ている。

こんなにおいしかったっけ？

一人で味わうからかな。いつもは誰かとしゃべっていてあまり味わっていなかったのかな。　　

つけ合わせは焦げたハッシュドポテトと申しわけていどのコーンたち。そこはあまり見ないことにして。

大きな顔をしてお皿のまん中で鎮座しているハンバーグ。ナイフを入れると大量のチーズが流れでる。もったいない、もったいない、とナイフで押しもどす。

だけど心配することなかれ。

中にはありあまるほどのチーズがたっぷり。
空洞になることはない。

美味いわー、美味いわー。一口ずつ噛みしめる。

一人ガストなんて、もっとむなしいものかと思ったけれど。体も心もほくほく。温かく満たされて帰った。

私は旦那の文句に、ブチ切れたりはしない。声は上げない。
いいわけとか、反論とか、言葉にするとなんだか自分がかわいそうに思えてくる。私はかわいそうじゃない。

子どものころから、親に叱られても友達とけんかしても何もいい返さなかった。

無言の行動にでる。エスケイプで充電。
自分で自分の機嫌をとって、心から満足して、次の行動の強さへとつなげるのだ。