NFLプレイオフ第1ラウンド〜寒波襲来の中、結果はどうなったのか
NFLプレイオフ(以下、PO)の1回戦、ワイルドカード・ウィークエンドが終了した。
試合結果の前に、天候の話。アメリカは三連休だったが、大寒波が襲来。現地日曜日に予定されていたピッツバーク・スティーラーズ@バッファロー・ビルズの試合は、交通規制の影響もあり1日延期となった。さて、各試合どうなっただろうか。時系列に追っていこう。
現地土曜日、最初に行われたクリーブランド・ブラウンズ@ヒューストン・テキサンズ。ブラウンズのQBは38歳のベテラン、スーパーボウル(以下、SB)優勝経験もあるジョー・フラッコ。対するテキサンズはルーキーのC.J.ストラウド。軍配はストラウドに上がり、POで勝利した最年少QBとなった。それにしても、ここまで完勝(45-14)とは。テキサンズが、ここまで強くなるとは、誰も予想しなかった。ストラウドの活躍もあるが、新人HCディミコ・ライアンズの手腕、特にディフェンスの強化が実を結んだのではないか。次も期待ができる。
続く、マイアミ・ドルフィンズ@カンサスシティ・チーフスの一戦は、天候の影響をもろに受けた。気温は摂氏マイナス20度、NFL史上4番目に寒い試合。チーフスの名TEケルシー含め、各選手パスキャッチに苦労する中、ルーキーWRラシー・ライスが活躍。悪コンディションの中、チーフスはFGで着実に得点を重ね26−7で勝利。極寒の中、テイラー・スウィフトも応援(もちろん、VIPボックスからだが)。
番狂せは、日曜日のグリーンベイ・パッカーズ@ダラス・カーボーイズ。PO展望でGBとラムズは終盤勢いがついたのでもしかしたらと思ったが、若いチームのパッカーズが、安定していると思っていたカーボーイズから40点越えの得点を獲得するとは予想できなかった。48−32の勝利は立派。
一方、デトロイト・ライオンズの本拠地での試合だが、勝てるチャンスがあると考えていたロサンゼルス・ラムズは終盤に詰め切れず24−23で惜敗した。LARのQBスタッフォードはドラフト1位でライオンズに入団、10年以上在籍した後に移籍。この時の交換相手がQBゴフ。こちらもドラフト1位でLARに入団していた。こんな因縁対決を制したのは、ゴフの方。ライオンズに32年ぶりの勝利をもたらせた。
Monday Nightの1試合目は、スティーラーズ@バッファロー。スタジアムには雪が残り、観客が雪かき。試合中もスノーボールが飛び交っていた。序盤を観ていた感じは、ビルズの楽勝と思ったが、意外にてこづった。結果的には31−17での勝利。QBアレンのインターセプト病が出なかったのは朗報。
そしてWC PO最後の試合で波乱。9勝8敗でなんとか地区優勝しPO進出となったタンパベイ・バッカニアーズ。本拠地で昨年のSB進出チーム、フィラデルフィア・イーグルスを、なんと32−9という大差で破った。シーズン前半無敵の感じだったイーグルスだが、後半変調を来たしていた。さらにエースWRのA.J.ブラウン(リーグ5位)を故障で欠いた。QBハーツも指を負傷、ブラウンの穴を埋めるべきだったWRジョーンズが脳震盪で試合途中でリタイアと不幸が重なった。鉄板のQBスニークが失敗したのは、象徴的な場面だった。一方、QBメイフィールド(こちらもドラフト1位入団後、苦労した一人)を中心としたバッカニアーズの攻撃陣は素晴らしかった。“あっぱれ!“をあげよう。
ということで、週末はDivisional Round。土曜日(日本時間日曜朝6:30)は、No.1シードのボルチモア・レイブンズが、ホームにヒューストン・テキサンズを迎える。前に書いた通り、レイブンズを信用していない私としては、テキサンズの勝利を予想かつ希望。
2試合目は、NFCのNo.1シードサンフランシスコ・49ersがグリーンベイ・パッカーズの挑戦を受ける。パッカーズの勢いは、SB優勝候補筆頭と見られている実力チームに通じるだろうか。やや疑問。
日曜日(同、月曜朝5時)はタンパベイ・バッカニアーズ@デトロイト・ライオンズ。ライオンズの強さはやはり本物。しかし、イーグルス戦を観たら、バッカニアーズもあなどれない。ドラフト1位QB同士の対決、どちらに転ぶのか。
そして最後はカンサスシティ・チーフス@バッファロー・ビルズ。レギュラーシーズンでは、ビルズが終了間際のFGで勝利。2021−22シーズンのPOは延長までもつれた。こうした名勝負の再現を期待する。なお、QBマホームズとビルズのアレンのPO対決は、2020−21シーズンにもあり、どちらもチーフスの勝利。ただし、今回は初めてのビルズ本拠地(気温は氷点下だろう)での激突。個人的には、ビルズのルーキーTEキンケイドの出来がポイントになるような気がする。
ここまで来たら、予想はどうでも良いので、しびれる試合を観たい!
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