ファッションを楽しめるドラマ〜Netflix「エミリー、パリへ行く」
夕食時に気楽に見られるドラマはないかと、Netflixのマイリストを参照したら、「エミリー、パリへ行く」というシリーズが入っていた。なぜ、リストに登録したのか、全く記憶にないが、何となくおバカドラマっぽいタイトルだし、1話30分程度と手頃なので見始めた。
これが、意外にも結構気に入って、シリーズ2まで見終わった。
アメリカ・シカゴのマーケティング企業に勤務するエミリー・クーパー(リリー・コリンズ)が、買収先のフランス・パリの「サヴォワール」に転勤する。エミリーは20代後半、何でも写真に取りSNSにアップする、そんな世代である。
エミリーのフランス語は、ほとんどゼロ。ドラマはパリで繰り広げられる仕事上の出来事と、そこでの出会いから発生するラブ・コメディである。
ポイントその1:エミリーのファッションがかわいい!
女性、しかもドラマの中のそれの衣装にさほど興味を持ったことはないと思うのだが、エミリーの衣装には毎回楽しまされる。まともに考えれば、若い女性が、膨大な数のかわいい洋服やバッグ類を持っているのはおかしいのだが、そこはドラマ上の演出。楽しめればそれで良い。さらに、ドラマが進むにつれて、その他の出演者、例えばエミリーの先輩同僚シルヴィーのシックな衣装なども素敵であり、それらを見ているだけでも和める。
ポイントその2:フランスとアメリカの文化の衝突が面白い
私のかつての同僚フランス人は、明かにアメリカ人を馬鹿にしていた。彼はパリっ子だった。それを一般化するつもりはないが、このドラマに登場するエミリーの同僚は多かれ少なかれ同じタイプである。
例えば、第1話、エミリーが「サヴォワール」の創設者ポールを、シルヴィーがエミリーに紹介するシーン。ポールはシカゴに行った時に、シカゴ名物のピザを食べたと話すと、エミリーがうれしそうに「街の自慢なんです!」。
するとポールは、「あれは吐き気がした、セメントでできたキッシュみたいだった」。さらに、「それとみんな太ってた、何だってあんなに太っているんだ」。これに対してシルヴィーは、「吐き気のする食べ物食べてるからでしょ」。
そして、ポールは「サヴォワール」が手がける香水、コニャック、クチュールといった美しく洗練された商品について、アメリカから学ぶことなどないと言い放つ。
第1話から、こうだから、この後も色々と文化の衝突が色々出てくる。そんな中で、エミリーは生き残っていけるのか?
ポイントその3:全てのキャラクターが立っている
エミリーの周囲には、シルヴィー始め「サヴォワール」の同僚、クライアントのデザイナー、シャンパン醸造一家、レストラン・シェフなどなど、多彩なキャラクターが登場する。これが、皆なかなかに魅力的かつ一癖あり、観るものを飽きさせない。
ポイントその4:パリの街並みが美しい
最後に行ったのはいつだろう。パリと京都は歩いているだけで楽しい。また行けるだろうか
といった感じで、意外に楽しめるドラマ。シーズン3の制作も発表されたようで、まだしばらく楽しめそうである
なお、私は吹替版で見た。字幕版も少し見たのだが、エミリーのキャラクターには、本人より吹替の清水理沙の方が似合っているように感じる
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