妊娠⑯|恩送り
妻は義理実家、私は自宅での5日間の隔離生活がスタート。
実はその期間中「マタニティフォト」の予定だったが、絶賛隔離期間中のため「8月23日」にリスケすることに…
(楽しみにしていた妻に本当に申し訳なかった…)
そんな中での隔離生活だったが、結果的に言うと、この5日間が母子にとって “最高の環境” であり、全ての面において功を奏したと言える。
まず、部屋は私の母の部屋を5日間使わせてもらい、絶対安静も問題なく継続。
(むしろ我が家より良質なベッドで快適に寝ることができていた)
さらに、我が家にはない「ソファー」が実家にはあるため、横になる時以外は、そこでリラックスできたのも相当大きい。
(帰宅後、妻に「ソファー買おう!」と連呼されたほど、本当に居心地が良かったようで…)
食事面も “状況が状況” だけに、妊婦用かつ胎児のために栄養価の高いものを重点的に摂取する必要がある。
念のため、事前に母に伝えてはいたが、そこは “主婦歴数十年” の本領発揮。
私が言及するまでもなく…(笑)
我が家の普段の食事よりメニューも増え、栄養豊富で完璧な食事だった。
“前置胎盤のマッサージ”に関しても、妻自身がひとりで出来る部位だけを重点的に行い、継続することができた。
そして何より、私の両親それぞれが、妻と沢山コミュニケーションを取ってくれたおかげで、精神的にも普段と変わらず安定した日々を送ることができた。
先述の通り、私は「男3兄弟」 。
両親にとっても「娘」はいなかったので、この5日間はある意味新鮮で、楽しい日々だったのかもしれない。
特に私の母は、妻に対して本当に愛情をもって接してくれる。
元々、娘が欲しかったというのもあるかもしれないが、私が妻を恋人として紹介した時から、今日に至るまでずっと可愛がってくれている。
息子の私だけでなく、妻のことも「無償の愛」で包んでくれる母の存在を見ると、改めて「母は愛の人」ということを実感する。
そして今回、両親にとっての初孫が生まれる。
「孫は目に入れても痛くない」と言われるように、世の祖父母は、親とはまた別の感情を抱くのだろうし、私たちの両親もまた、きっとそうなのだろう。
初孫の誕生を本当に楽しみにしてくれていたし、今回のようなイレギュラーのサポートを含め、この妊娠生活で私たちが最善を尽くせるように、ずっとバックアップをしてくれて、本当に心強い存在だった。
そして改めて、無事に生まれて、手術も成功して、「1日も早く、元気な『孫』を実家に連れていきたい」と心から思った。
私たち夫婦が受けた「愛」、そしてこの「恩」。
この先、両家の親にきちんと返していこうと思うと共に、まもなく生まれる息子が将来、お嫁さんを連れてきた時、私たちもそうだったように、彼らに「恩送り」をしていこうとも後々妻と話した。
そして五日後の「8月11日」。
“貴重な5日間” は終わり、妻は帰宅した。
それと同時に、この間に目安の「34週」を迎えていた。