力がほしいか。ならば、骨をうまく使え - 筋力を超えた「張力」で動く!
こんにちは、佐藤@読書好きプログラマーです!
先日、このようなエントリーを書きました。
このエントリーで紹介しているJIDAIさんという方が書かれた本が非常に面白かったので、この方が以前に書かれている「筋力を超えた「張力」で動く!」という本を読んでみました。この本にかかれている内容は「動きの天才になる」よりも具体的で、うまく骨を使う方法について書かれている本で非常に面白く読めました。今回はこの本で気になった点を抜粋して記載しようと思います。
和と洋の体の違い
輪の動きと洋の動きでは力を入れた際の結果が正反対になります。
上下の力で言えば和の動きは力を下に作用させ、洋の動きは力を上に作用させます。舞踊とバレエの動きの違いを考えると和と洋の動きの違いがよくわかります。舞踊は踏みしめる力を丹田に作用させ、重心を強くします。逆にバレエは踏みしめる力を胸に作用させ、伸び上がる力へと変換します。これが伸びやかなバレエの動きとしとやかな舞踊の動きの違いにあらわれてきます。
前後の力で言うと和の動きは引っ張る力、洋の動き押す力がうまく作用する動きになります。この特性の違いは道具の違いに現れています。日本のノコゴリは引いて切りますが、西洋のノコギリは押して切ります。日本は箸を使って食事をしますが、西洋ではナイフとフォークです。箸は物を載せて内側に引き上げますが、ナイフとフォークは押して切ったり刺したりして使います。このように動きが和寄りか洋寄りかで最適な道具も変わってきます。
力の方向と逆向きにも力を入れる
輪の動きの特性は引っ張ることなわけですが、この時に気をつけなければいけないのは逆の力も一緒に使うことです。例えば胸の前で両手を押す動きをした時に単純に押すだけでなく押しながら引っ張るように固定してみてください。そうすると、体に隙間ができ体全体で手を押している感覚を得ることができると思います。これは手だけで押すよりも力を強く発揮することができます。
力は作用させる場所だけで発生させるものではありません。体全体で力を作り上げ、その力を作用させる場所にうまく伝えることで強い力を作ることができます。体幹が重要と言われていますが、体幹が固くなるだけでは余り意味がありません。体幹に自然と力が入り、下半身と上半身がうまく連動するように体にうまく隙間を作るために逆方向にも力を入れることが重要です。
骨で支える
力を伝えるのは筋肉ではありません。骨です。骨をうまく調整するために筋肉を使うのであって、筋肉を使って力を伝えてはいけません。柔らかいものを使ってなにか押すよりも堅いものを使って押したほうが力は伝わりますよね? どれだけ力が強い人でも骨より固く筋肉を固めることはできません。なので、筋肉で力を伝えるよりも骨で力を伝えた方が遥かに効率が良いのです。
これをわかりやすく体験するには壁を押してみると良いです。壁から少し離れた場所に立ち、思いっきり壁を押してみてください。きっと体は前傾し体重をかけて胸に力を入れて壁を押すのが一般的だと思います。しかし、これはうまく隙間を使えておらず、骨で支えることができていません。骨で支えるためには肘から押すようなイメージで押してみてください。そうすると、肩甲骨が前に動き、地面を踏みしめる足の力が肘に伝わり手のひらを通して伝わることを感じることができると思います。
まとめ:筋肉は骨を調整するためにある
どれだけ力が強くても出来上がった力をうまく伝えることができなければ大きな力を発揮することができません。逆に言えば、どれだけ力が弱くとも出来上がった力をうまく伝えれば、通常より大きな力を発揮することができます。世の中で行われている筋トレはどれも大きな力を作ることにフォーカスしており、作り出した力をうまく伝えることはないがしろにされがちです。あなたも物を押す時に胸で押したときと肘で押したときの違いを一度体験してみるとよく分かると思います。気になった方は読んでみることをおすすめします。
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