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気のせいじゃなかった
↑上記の日記を書いた後も、彼とバッタリ会う機会は増すばかり。
やはり、わたしの気のせいではありませんでした。
彼は毎回頑なにわたしと目を合わせてくれないのです。
彼の顔と体の正面は毎回わたしの方を向いているので、顔ごとうつむいているわけではないのですが…。
わたしに気づいた瞬間、彼が「!」と動揺したり緊張したりする気配があり、視線が下を向いてしまうのです。
絶対に目を合わせてくれません。
わたしは「彼とは他部署だから、普段の仕事で関わることがないし、これまで〝おはようございます〟〝お疲れ様です〟といった会話+ちょっとした世間話程度しかしたことがないのに、こうなるということは…、きっとわたしが知らず知らずのうちに余程嫌われるような何かをしたのだろうな…」と悲しくなりました。
そして、こうも思いました。
「そんなに嫌われているのなら、いっそ、今後は彼と物理的距離を保った方がいいのかも。またすれ違いそうになったとしても、そもそも気づいていない振りをしてやり過ごした方が、彼も気まずくないかもしれない…」と。
そして、彼がわたしの後ろから近づいてくる機会が再びやってきました。
その時のお互いの立ち位置からいって、彼がやって来たことにわたしが気づかなくてもおかしくない状況です。
だからわたしは気づかぬ振りで立ち去ろうとしたのですが、むしろ彼の方からスタスタとやって来て至近距離でボソボソッと「…おはようございます」と挨拶してくれました。
相変わらず目は合わせてくれないままで。
ボソボソッとしている時もあれば、逆に語尾が上ずる時もあります。
…昨年末までの彼は、遠くからわたしと目を合わせてニコニコしながらハキハキと挨拶してくれたんですけどね…。
他の同僚たちに対しては、彼は今もそういう感じの爽やかな若者なんですけどね…。
今では遠かろうが近かろうが絶対に目を合わせてくれません。
また、「おはようございます」ではなくて「…おはようございます」、「お疲れ様です」ではなくて「…お疲れ様です」といった具合に、喋り出すまでに不自然な溜めがあります。
彼は他の同僚たちとはこれまで通り仲良く喋っているのに!
なんだか悲しい…。
遠くから挨拶されることはなくなり、必ず近づいてきてから挨拶してくれるようになったので、むしろ今の方がわたしと彼の物理的距離は断然急接近しているのに、絶対にわたしと目を合わせてくれないし真顔だしボソボソ喋るので、全くもって意味が分かりません。
わたしは真剣に悩んで、他の同僚のうちの一人に「わたし、〇〇さんに何か悪いことをしたのでしょうか…?」と恐る恐る聞いてみたのですが、同僚は「してないと思うよ。良かったらいちご狩りに行きませんかって誘ってみたらどう?」と微笑むばかり。
訳が分かりません。
以前このnoteにこの現象について書いたところ、多くの方々からあたたかいコメントを頂いてとてもありがたかったのですが、そもそもnoteはびっくりするくらいに優しい方が多い世界。
わたしと彼とは相当に年齢が離れているので、彼がわたしを異性として見てくれているはずはないと思います。
以前わたしがnoteの日記に書いていた4つ歳下のYさんとですらうまくいかなかったのに(結局わたしはYさんに一度も告白しないままでした。LINEを送れば返してくれるけれど、わたしから送らないと向こうから来ることはないので、もうこちらからは何もしていません)、Yさんよりも更に歳下の彼がわたしを異性として見てくれているとは考えにくいのです。
そこで、わたしは彼が挨拶してくれた時に(勿論この時も目を合わせてくれませんでした)、思い切って、「突然すみません。わたし、何か気に障ることをしたのでしょうか?」と聞こうとしました。
もしそうなら謝罪しようと思って。
しかし、わたしが「あの…」と切り出そうとした瞬間。
明らかに彼が固まった感じがしました。
わたし「…」
彼「…」
しばしの沈黙…。
たった数秒のその静寂が永遠に続くかと思われました。
わたしはどうして良いか分からなくなり、彼にペコリと会釈してその場をスッと立ち去りました。
我ながら、なんて不自然な立ち去り方!!
だってどうして良いか分からなかったんですもの!!
…そんな謎のペコリ事件の後も、何度もバッタリ会うことが続いています。
彼がわたしにドアを開けてくれたり、逆にわたしが彼にドアを開けたり、でも絶対にお互いの目は合わないという、世にも奇妙な現象も続いています。
ドアの開け閉めの時は、お互いに「…ありがとうございます」という言葉を交わすのみ。
それ以上の会話はありません。
ドアの開け閉めは単なる親切なので、だからどうということもないのでしょうが、絶対に目を合わせないほどわたしを嫌っているのなら無理に親切にしてくれなくても良いのに…とも思います。
彼の本心が分からないので、わたしとしては非常に戸惑っています。
他人の心を読み解こうとするのって本当に難しいですね。
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