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MY FIRST STORY ×HYDE『夢幻』

 永遠の命。

 それは古来より、人類が追い求めてきたテーマ。

 老いを「醜いもの」だと思って、目を逸らし、抗ってきました。

 死を「忌むべきもの」として避けてきました。

 けれど、「永遠の命」とは、一人だけがいつまでも生き続けることを指すのではない…と、この曲は教えてくれます。


 ※注意
 以下の文は、『鬼滅の刃』に関するネタバレを含みます。



 これは『鬼滅の刃』のお館様と無惨、それぞれの感情を歌った曲だと思います。

 お館様は、生身の人間である隊士たちを「わたしの可愛い子どもたち」と呼び、束ね、数々の犠牲を払いながらも鬼を倒し続けてきました。

 無惨は、人の弱さを嘲笑い、その想いを足蹴にし、自分が生み出した鬼の命乞いにさえも耳を貸しませんでした。

 お館様は短命。

 無惨は長命。

 人間はあっけなく怪我や病に倒れますし、誰もが例外なく老いて衰えます。

 鬼は手や足が捥げてもあっという間に再生しますし、いつまでも若いまま。

 けれど。

 隊士も、お館様も、信頼で繋がっているから、たとえその体が滅んだとしても、その志は次の世代へと引き継がれます。

 かたや、鬼と無惨は、死んだらそこで終わり。

 恐怖と支配で結びついているだけ。

 お互いを労うこともなく、死を悼むこともありません。

 無惨の心を継ぐ鬼はいません。

 となると、本当に「強い」のはどちらなのでしょうか?

 本当の意味で「永遠に生きている」のはどちらなのでしょうか?

 この曲を聴く度、わたしはそのことを考えさせられます。

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