ちょっとやらかしたので、副業のマイルール5か条作りました
過去の投稿で、私は副業でも翻訳をやっているという話をしました。
現在も細々とではありますが、続いています。
でね、先日引き受けた仕事でちょっとしたハプニングがあったんです。あんまり肝が据わっていないビビりの私にとっては冷や汗ものでした。自分の失敗をさらすのは恥ずかしいのですが、これから副業もしくはフリーランスで翻訳を始めたいと考えているどなたかの参考になるかもしれないので、書いておきます。
おそらく、既にフリーランスで活躍されている翻訳者の皆様にとっては、鼻で笑ってしまうような話だと思います。
納期が短い案件を受ける
先日受けた案件の話です。
単語数からしてだいたい5~6時間はかかりそうな資料でした。もともとは、完成した訳文のチェック作業を依頼されていたのですが、直前になってチェックではなくて翻訳作業のほうをお願いされました。代わりにできる人がいないとお困りの様子だったし、和訳なら何とかなるだろうと思い、お引き受けしました。
ただその日は平日で、実際に作業ができるのは本業が終わってから。そういう日に限って本業の終了時間が遅くなるんですよね…。急いで帰宅しましたが、作業を開始できたのは19時でした。
イレギュラーな案件で慣れない作業だったため、提出できたのは午前1時過ぎ。その後シャワーやら寝る前の準備やらを済ませて、寝床に入れたのは午前2時ごろでした。
夜にブルーライトをしこたま浴びてしまったせいか、まだ頭が回転していたせいか、ふとんに入ってからも全く寝付くことができませんでした。結果、その夜は完全に寝不足で、翌日の本業のパフォーマンスにも影響してしまいました。
これ、私が副業を始めてから絶対にやるまいと気をつけていたことだったんです。でも、案件を受けてしまったのは自分で、完全に自分の時間の読みが甘かったせいなんですけどね。
納品後も油断は禁物
そんなこんなで納品後、チェッカーによる確認作業を経て、無事お客様への提出が完了しました。
がしかし。安心したのもつかの間、お客様に提出した数日後に再びコーディネーターから連絡が入りました。いやーな予感がして恐る恐るメールを開封すると、
「訳漏れがあるので再提出をお願いします。いつまでに作業できますか?」
とのこと。
『チェッカーの確認済みだし、一体どこに抜けがあったのだろう。』胃に重い塊を抱えているようなどんよりした気分になりました。連絡を受けたときは外出中だったのでPCが見られず、訳漏れ箇所を確認することもできないままとりあえず、「今日中に対応します」と返信して帰宅しました。
帰宅後、早速PCを開いて「訳漏れ」と指摘された箇所を確認しました。該当部分は、過去訳を踏襲した一文でした。つまり、踏襲元の訳文自体に「訳漏れ」があったのです。でも私はこれを「訳漏れ」ではなく、敢えて訳出しなかったのだろうと判断してしまいました。
このようなケースでは本来、「過去に使用されていた訳文を踏襲しましたが、その踏襲元の訳文自体に訳漏れがあったようなので、改めて訳出しました。」というような申し送りをつけたうえで、全文訳出するべきだったのです。我ながら、残念なミスです。
自分の至らなさに意気消沈しつつも指摘された箇所を修正し、再提出しました。この時も平日夜の作業で、終わったのは21時近くだったと思います。
再提出後もまだ油断できない
再提出した後は肩をなでおろした、と思いきや、コーディネーターのかたから再び確認の連絡が入ります。
再提出した訳文のなかで、ある単語が訳されていないのでは、とのご指摘。
自分なりに解釈したうえで、この単語のニュアンスが出るような訳文にしたつもりでした。この訳文に至った経緯を説明したもののロジックが弱かったようで、コーディネーターには納得してもらえませんでした。それと、「翻訳は単語の置き換え作業ではない(だから、全ての単語を訳出する必要はない)」という私のやり方が通じなかった、ということでもあります。
英文に書かれている単語が和文のほうに見当たらないと、お客様に「訳漏れ」と判断されてしまうリスクがあるので、そういうリスクを可能な限り減らしたいという翻訳会社の意図が、今回の一件でよくわかりました。
そんなこんなで数往復のやりとりをしてようやく、最終的な訳文が決定しました。ここまででさらに、小一時間は費やしました。
副業のマイルール5か条を作る
大事には至りませんでしたが、今回の失敗を教訓に、5つのマイルールを作りました。
納期が極端に短い案件は受けない
平日に作業が必要となる案件は受けない
納品後の再提出に対応するための時間を作っておく
訳文に至った根拠を明確に説明できるようにしておく
本業に影響してしまうような副業のスケジュールは組まない
1、2、5はフリーランスの翻訳者の場合だと当てはまらないかもしれませんね。むしろ、翻訳以外の副業をやっている人に当てはまるでしょうか。
本業を優先しつつも、副業で引き受けた案件は手を抜かずにやる。手を抜かずにやるためには、十分な余裕をもって作業できる案件のみに集中する。というのが、私が今のところ目指す方向になりそうです。
でもこれだと、極端に稼働時間が少ない翻訳者はいらない、と契約を打ち切られる可能性も十分にあります。そうなったらなったで、お互いの利害が一致しなかったということで、腹をくくるしかないのですけれど。
でも本業があるから路頭に迷わないし!と開き直れるのが、今の働き方のいいところだと思っています。