宇野昌磨選手と心理学 vol.2
[感情と行動の区別][認知的不協和理論]
オリンピックはどうだったか何度聞かれても、「ふーん…?…でもそんなになんか、特別な思いは無かったです。最後まで。」と答えた宇野昌磨選手。 天然?ニューエイジ?との声も上がりましたがやはり驚くほど深い~です。
続・気持ちの切り替え方について
「試合では、1つ目ジャンプ失敗するとメンタルがボロボロ
だから「自分に期待しないようにする」
自分に自分で期待するとそれに応えられなかった時に落ち込む
試合中になんでできなかったのだろうと考えてしまうと、それは試合には全く必要のない感情なので、失敗する気持ちで1個目は行く。2つ目の失敗は修復不可能なほど落ち込む。全力でいくけど万が一のことも考えて後のプログラムのことも考える。
落ち込んだ時は無理にポジティブなことや好きなことをしても落ち込んだままで何も変わらない そんな時にゲームしても楽しくない
でも人と話すのはよい 自分のもやもや、落ち込んだ気持ちを言葉にするだけでも大切
相手の人が何かを言ってくれるのではなく自分がその気持ちを話すというのが大切かなと思います」
⇒絶妙・・・・そして、またまたカウンセリングについて机上で学んでいるかは??だけれど、このカウンセリングの意味を宣伝してくれるかのような言葉!!!! すごい!
カウンセリングは、カウンセラーが何か言ってアドバイスというより、自分がその気持ちを話す、言葉にする、それを受け止めてもらうことが肝だと思います。
言葉にできない時はしなくてもいいし、または言葉にできるような雰囲気、サポートをしていきます。
☆感情と行動の区別
なんでできなかったのだろうと私たちはつい思にふけってしまいますし、悲しさや悔しさの感情につかり、行動を止めてしまうことがあります。でも、その時に必要のない考えは小脇に抱えて前を向いて進んでいくことはとても大事です。
☆期待しすぎない
全力だけれど期待しない。宇野昌磨選手のメンタルコントロール。
「諦めるのではなく、全力だけれど期待しすぎないこと」は、このコロナ禍でも大事なメンタルコントロールかなと思います。修正できないほど落ち込んでしまうと浮上するのにどれだけエネルギーを要するか・・。
コロナ禍で私たちはたくさんの楽しみを直前で失くしてしまうという経験を多かれ少なかれしていると思います。東京五輪の選手は人生全てかけてきているのですから・・・。あるのかないのかもわからない、賛成の人もいれば反対の人もいる中で命かけて頑張るというのはとてもきついことです。
宇野昌磨選手のオリンピックは試合の一つにすぎない(どの試合も同じように大切)がよい・・と感じることがあります。
また、フェスティンガー,C 認知的不協和理論には、認知を修正することで心のバランスをとることができると言っています。
心の中に生じた矛盾を解消しようとする心理作用のことです。
「五輪は特別だ」→「緊張する、魔物がいる」→「失敗する」という不協和が生じたら、
「五輪はただの試合の一つ」→「いつも通りに試合に臨める」→「うまくいく」と
「五輪」に対する認知を変えることで、この状態を変えることができるのです。