記事一覧
最近のcakesの記事に納得がいかないため、noteでの更新を休止します。こちらはアーカイブとして残しておきます。
「エモまらずにとりあえず100回」モッシュピットが象徴する野蛮でハッピーな大阪のパーティー「世紀末」
古今東西の「人が集まってくる場所=たまり場」について話を聞く不定期連載を始めます。第1回は大阪のパーティー「世紀末」です。
「今日のVMOのフロア。全員見てる方向がバラバラなの最高だと思いませんか?」
平日夜のモッシュピットを記録したその写真の中では、皆がバラバラの方向を向きながら、屈託のない笑顔を浮かべている。
みんな、音楽に合わせて好きなよう身体を折り曲げ、時に叫び、時に誰かと
いつかは弱い女の子達の支えになりたい-「もつ酢飯」のトリックスターラッパー・ワッショイサンバの道のりと夢
ワッショイサンバという奇妙な名前の女の子は、誰にとってもトリックスター的な存在だろう。
一面に巨大なファラオの顔がプリントされたTシャツを着て大学生ラップ選手権予選に出場し、ベスト8に入って本戦に出場。その後は戦極MCBATTLE×池袋パルコ主催のROOFTOP MC BATTLEに出場。大阪の若手ラッパーRei©︎hiと対戦した際は「このキツネ30万 指輪50万 金歯30万 顔で勝てないから金
私は自分の人生の当事者なんだ―自称「ただのオタク女子」が、もつ酢飯のラッパーMCムノウになるまで
MCムノウは腰の低い小動物っぽい見た目の女の子で、一見するとヒップホップがまとうヤンキー的な空気にそぐわない。しかし、小柄な体から放つ言葉の切れ味は強烈で、まだ公の大会に出る前から、そのギャップには不思議なインパクトがあった。
彼女のラップを初めて見たのは8月の女性向けラップ練習会。その時、テレビの企画で参加していた中年お笑い芸人とのバトルで、「肉じゃがの作り方を教えろ」という先攻のバースに対し
出会う人をラッパーに変える、MAZAI RECORDS運営兼もつ酢飯のビートメイカー・DocManjuが語るヒップホップへの愛情
もし、ラッパーの条件を「自分の曲を作ったことがある」かどうかで線引きするなら、私が2016年の9月に会った時は、多くの現MAZAI RECORDSメンバーはまだラッパーではなかったと思う。それを、2016年の12月のコンピレーション制作をきっかけに、いつの間にかラッパーに仕立て上げたのはもつ酢飯のビートメーカーであるぽじぽじa.k.a DocManjuをはじめとした、MAZAI RECORDSの初
もっとみる「医者でラッパーは人生を賭けたボケなんです」―天然ボケになれない努力家MAKI DA SHITが語る音楽をあきらめない生き方
第一印象、デカい。第二印象、司会が達者。第三印象、ライブがうまい。しかも大学生のうちからアルバムを出している。その上医大生。「なんだ、そのスペック」というのが、大学生ラップ選手権で、主催者兼司会として登場したMAKI DA SHITへの第一印象だった。
ただでさえ忙しい医大生という立場なのに、活動の手をゆるめない姿勢。はたから見ればずいぶんハイスペック。でも、実際に会うと腰が低くて、「えへへっ」
ヒップホップは絶対的にかっこいいものなので-MAZAI RECORDSいちのロマンチシスト・ジャバラのヒップホップとクルーへの愛
「河原でのサイファーがこんなイベントになるなんて? いや、俺は信じていたぜ」
MAZAI RECORDS主催のクラブイベント「Tinpot Maniax vol.2」のオープンマイクでそう叫んでいたのはMCであり、トラックメーカーであり、DJであるジャバラだった。
MAZAI RECORDSが、たった3人でサイファーをやっていた頃、社会人としてその小さな輪に加わっていたジャバラは、自分たちのク
アニメが本当に好きなら、生き方そのものがアニメの二次創作になるはずなんです―感情的であることをいとわない人間的なラッパー・ヤボシキイの道程
アニメオタクがヒップホップのセルフボースト曲を「キャラソン」と呼んでいて、なるほどと思ったことがある。歌い手自身に大きく依拠した歌を作ることが当然と捉えられているのは、ヒップホップの大きな特徴の一つだろう。それぞれが自分を主人公とした歌を作り続け、聴き手がそれを消費していく奇妙な文化であるともいえる。
ヤボシキイはMAZAI RECORDS在籍ラッパーの中で、もっとも主人公らしい歌詞を書くラッパ