#24 SWIMMERディレクター・ひづめみか~る「Kawaiiふぉーえばー」(2020.9.25&10.2)
SWIMMERって知ってます? 男子は知ってる率低いかもしれないけど、女子は知ってますよ。ファンシー、キューティ、ポップ!な雑貨ワールド。
本日はそのSWIMMERのブランドディレクター、ひづめみか~るさんのご登場です!
みか~るさんは1995年、短大卒業後に雑貨ブランド「SWIMMER」に入社します。
私の実家は函館で大正時代から続く洋裁と和裁の学校をやってて、本当はそれを継ぐはずだったんです。それで女子美短大の服飾科に入ったけど、絵が好きでSWIMMERの試験を受けて。もともとSWIMMERのファンだったんです。そしたらSWIMMERは1人のデザイナーが1個の商品を最初から最後まで全部担当して、デザイナー個人のテイストを出していい会社で。商品が売れればそのテイストを続けていいし、売り上げが上がらないと変えなければいけないっていう。それで私は自由にやらせてもらったんですよね
いわば当時はサラリーマンデザイナー。最終的にみか~るさんは22年間、その会社で勤めあげます。会社で学んだことも、いろいろあったとか。
売れると思ったものが売れず、売れないと思ったものが売れるってことはめっちゃあります。私は途中から「これは売れる」とかあまり思いすぎないようにしました。「売れるかどうか」より「自分がほしいかどうか」という発想の方が結果的にいいのかなって。狙っても当たらないと思うし、今もあんまわからないです
そんなみか~るさんのひとつの逸話が、元JUDY AND MARYのYUKIさんと高校時代に先輩後輩だったこと。
YUKIさんは私が高校1年生のときの3年生の先輩で。文化祭のライブで体育館で歌ってるのを見て、「この人は本当に歌手になる!」と思ったんです。高校時代は憧れのスターだったので話したこともなかったけど、東京に来て『eZ a GO! GO!』っていうエピックソニーがやってる公開音楽番組にお客さんとして行ったら、「司会のYUKIです~」って出てきて。そのときはまだデビュー前だったけど、「おおお!」って思って。そのとき番組終わりで「私、高校の後輩なんだよ」って言ったら「まじで!?」ってなって。それでその日の帰りにゴハン行って、そこから仲良くしてるからつきあいはもう長いですね
その後、みか~るさんがイラストを描いたTシャツをYUKIさんがライブで着るなど、2人はイイ関係に。地元の先輩後輩がかたや音楽、かたや絵の世界で東京で切磋琢磨し合うって、ちょっといいですね!
そんなみか~るさんに転機が訪れます。2017年の退社後、拠点を東京から故郷の函館に移したんです。営業プランは「なーんにもない」状態で!
デザイナーのお友達で、仙台の実家に住みながら東京の仕事してる人や福岡在住で東京の仕事をしてる人もいて。それで私も会社勤めしなくてよくなるのなら北海道戻ってもいいのかなと思ったんです。友達にも「SWIMMERでやってたって言えば全然大丈夫じゃん」って言われて。そういうもんなのかな、って思って
最初はゼロからのリスタート。しかし持ち前の行動力で、じわじわと故郷に進出していきます。
SWIMMER時代の仕事をまとめた個展を東京と大阪でやったんですけど、当初は函館の仕事をするつもりはなくて。東京の仕事を北海道ですることしか考えてなかったけど、函館に蔦屋書店があって、ふと「ここで何かできないかな?」と思って。それで店員さんに突撃したら、乗ってきてくださって。それで蔦屋書店で2017年末に大きな展示をして、そこから函館の仕事が来るようになったんです
そこから地元ラッピングバスを手掛けたり!
地元の函館「FMいるか(←かわいい名前)」でDJもはじめたり!
さらに昨年のSWIMMER復活にあたって、ブランドディレクターに就任します。
新しくはじまるSWIMMERはこれまでとやり方が変わって、私が過去に描いた絵柄を他のメーカーのデザイナーさんが使用して商品化していくんです。だから各メーカーのデザイナーさんが考えてくださった案を見て、いい悪いを判断するのが役目で。今はまだお互い手探りでやってる感じですね
わが道、わが作風を邁進するみか~るさんに最後、ものづくりで大事にしていることを聞いてみました。
自分が何が好きか、好きなものを突き詰めることがどんな仕事でも大事かなと思うし、「これが好きだ」っていうのが明確にあれば迷うことも少なくブレなくて済むと思います。私は自分の絵が好きだから。今後は世界に進出したいと思ってます!
かわいさの裏に強さあり。「私は自分の絵が好き」ってなかなか断言できませんよ。みか~るさんの作品集『ひづめみか~るの福音コレクション』(KADOKAWA)も発売中なので、そちらもよろしくお願いします!
2020.9.14 on-line