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素直になれなくて

ちょっとした空耳が含まれてますよね、この曲。それはさておき、


芸能人とか、少々名前が世間に知られている人が、ご自身が抱えている(いた)病気や、その闘病について公表することを(その結果が完治であろうとそれがかなわなかった場合でも)あまり好ましく思っていませんでした。治った場合は、その病の本当の大変さを誤解させてしまう(=病が軽いものだと思われてしまう)し、治らなかった場合はその逆で、必要以上にやっかいな病気だという印象を持たれてしまうからです。「同病相憐れむ」、そんなメンタリティが嫌だったんです。病はひとそれぞれのものじゃないかと。


それぐらい病気というのは、デリケートかつパーソナルかつ科学的に扱うものだと思っています。いや「いました」というのが、今回のお話の本題。


現在、私、2つの病を抱えていて、一つは「睡眠時無呼吸症候群」。今回はもう一つのほうのお話。別の人物が登場するので病名は差し控えます。病Mとでもしておきましょう。


以前、Facebookに入院したことを書きました。症状なども(深刻にならないような書き方をしたつもりで)軽く触れたと思います。病Mという名は出さずに。それを読んだ方と、何年振りかに再会したのです。その方曰く、


”私も入院し、現在も通院していますが、おそらくあなたと同じ病気のような気がするのです”と。


病Mは、現在、五万人に一人ぐらいの人がかかっているそうです。専門的なことはわかりませんが、マイナーな病気といっていいみたいです(なのでFacebookにも病名は書かなかったのです)。マイナーな者同士、いろいろと話し合いました。つらかったときの症状、治療方法、リハビリの方法、現状ななどなど。周囲のこのマイナーな病についてよく知らない人に話すときとは違って、専門用語を交えつついろんな話をしました。


後日(有馬記念で的中し、M-1の敗者復活戦を見つつ)、晩御飯を作っていて少しだけスッキリしている自分に気づきました。


自分は自分の病について、しっかり話すことができたんだ、と。


芸能人のようなメジャーな人に、自分と同じ病を抱えている人がいることを救いと感じる人がいるのもわかると思えた、”同病相憐れむ”ことは特に恥ずかしいことではないんじゃないかと思えた、そんな瞬間でした。しょせん”俺は俺。俺の病は俺のもの。誰にもちゃんとは言わないしどうせ説明してもわかんないだろ? 俺だ俺だ俺だ”(by タカ&トシ)ぐらいに虚勢を張ってただけじゃんと気づけたそんな瞬間でした。素直じゃなかったのです、私は。


その方との会話が自分にとっての救いとなりつつ、反省としては、また自分ばかりしゃべっていて、お話をきちんと聞いてあげなかったのではないかと……。今後もお話を続けようねという形で別れました。二人とも健康でいれば、今度会うのが何年も先ということはないでしょう。


また会いましょう。少しだけ近況報告をしあったら、飲んで食って楽しい話をいっぱいしましょう!

(おまけ)
Hard to say "I'm sorry"(「素直になれなくて」の原題)へのアンサーソングがこちら。


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