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「死生を視ること、真に昼夜の如く、念を著くる所無し。」


さすが佐藤一斎先生、賢者の先におられる聖人について、とてもわかりやすい。
「死生を視ること、真に昼夜の如く、念を著くる所無し。」
聖人は生と死を自然なものとして受け入れ、常に平静で穏やかにあり、平素ありのまま。
生と死を昼と夜のように受け止める。
目指す人物像がひとつ増えました。

賢者は歾(ぼっ)するに臨みて、理の当に然るべきを見て以て分と為す。死を畏るるを恥じて死に安んずるを希(こいねが)う。故に神気乱れず。又遺訓有りて、以て聴くを聳(そびや)かすに足る。而して其の聖人に及ばざるも、亦此に在り。聖人平生の言動、一として訓に非ざるは無く、而して歾するに臨み、未だ必ずしも遺訓と為さず。死生を視ること、真に昼夜の如く、念を著くる所無し。〔『言志録』第133条〕

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