ザリガニを釣った友人と、沼から脱出したザリガニと。【ちょっとしたご報告】
友人からの仕事の誘いは、沼の底にいるザリガニに垂らされた一本の釣り糸だった。するめでも何でも良いのに、沢山の餌をぶら下げてわたしのいる沼に垂らしてくれた。
介護中、自分自身がどんな時空に存在しているのかわからなくなることがあった。宙をさまよっているような、深海を漂っているような。先が見えないから、濁った沼と表現するのがしっくりきていた。
そんな沼に、友人が垂らした釣り糸。ザリガニがそうするように、わたしも両方の手を伸ばして釣り糸を掴みにいった。最初は手を放してしまったけれど、2回めはしっかりと掴んだ。
友人が垂らした釣り糸には、仕事のオファーが括り付けられていた。勤務地はわたしが大好きな街。そして来週から一緒に働くことになった。介護を終えた今なら、すっきりとした気持ちで仕事を受けられると思う。
今日の記事は、少し前の自分…つまり介護で先が見えなくなっている人のために書いている。