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JICA海外協力隊 ウガンダ 教育について学ぶ大学院生 ウガンダで考えたこと、感じたこ…

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JICA海外協力隊 ウガンダ 教育について学ぶ大学院生 ウガンダで考えたこと、感じたことを記録します

最近の記事

ほのぼの日和#18 名前

大学の卒論研究で、友達が名前の研究をしていたが、ここにきて名前の重要性というのを実感した。 私はウガンダにきて、ウガンダの知り合いからウガンダの名前をもらった。ウガンダでは、(ほかのアフリカの国、それ以外の国でもそうなのかもしれないが)伝統的なクラン(一族、一門)の名前がある。それぞれサルやライオンなどの動物だったり、食べ物だったりのトーテム(シンボル)があって、そのシンボルのものは食べてはいけないことになっている。私が名付けてもらった名前は「ナンカンジャ」で、クランはマッ

    • ほのぼの日和#17 「すごい」とは

      ウガンダで生活して、500日が過ぎた。最近は終わりを意識し始めた。 アフリカで生活しているというと、日本にいる人たちからよく「すごい」と言われる。すごいかあ、、、すごいのかなあ、、、と言われるたびに、なんだか考えてしまう。 彼らが「すごい」というのはなぜか、きっとそれは彼らの普段の生活と全く違うからじゃないのかなと思った。まあ、たしかに日本の生活に慣れ切った日本人が文化も食べ物も全く違う見知らぬ土地で生活しているというのは、誰もが簡単にできることではないのかもしれない。けど、

      • ほのぼの日和#16 紛争、子ども兵

        1月20日、なかなか足を踏み入れる機会のない北部地域グルに行った。前回のブログで書いたサッカーイベントがこのグルで開催されたためだ。難民居住区は禁止区域であり、許可がないと行くことはできない地域である。   そのイベント後、元子ども兵の方とそのこどもたち、地域の方とスポーツを通じて交流した。 私たちが滞在したウガンダ北部グルというところは、数年前まで紛争があった地域である。ウガンダ北部では1988年から2006年まで、政府軍と反政府武装勢力LRA(神の抵抗軍:Lord's R

        • ほのぼの日和#15 難民

          「難」オンラインの漢字辞典によると、①むずかしい。かたい。事態が容易でない。やりづらい。、②わざわい。うれい。苦しみ。つらく苦しい事態、③いくさ。争い。戦乱。、④なじる。責める。とがめる。という意味があるらしい。 英語で難民とは「refugee」であり、re「後ろへ」、fuge「逃げる」、ee「人」という語源になるそうだ。refugeeという呼び名には、ヨーロッパ各国が難民受け入れに寛容であることと関連があると述べている記事もあった。 ちなみに、難民の正式な意味は、1951年

        ほのぼの日和#18 名前

          ほのぼの日和#14 「お金を貸してほしい」

          隊員さんが買い物からドミトリーにもどってきて、「ちょっと面倒なことになった」と私に言った。 買い物しようとしたときに入り口で、「こんにちは」とウガンダの人から話しかけられたと。彼は、ムベンデで何かを勉強していたときにJICAの人(隊員の人)に助けられていたと(school feeを払ってもらっていたらしい)。そして3日前に強盗にはいられたらしく、一文無しになったため、地元のフォートポータルまでの交通費を貸してほしいと。その金額6万シル(日本円1800ー2000円)。隊員さんは

          ほのぼの日和#14 「お金を貸してほしい」

          ほのぼの日和#13 オープンマインド

          今回はちょっとだけ脱線して、ある同い年の隊員さんと話したオープンマインドについて考えたことを投稿します。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 同い年の隊員さんが、ウガンダに来る前にオープンマインドの大事さを身に染みて実感したらしく、オープンマインドにすることを心がけているという話を聞いた。 私もここ最近共同生活を送っていて、自分の要望を伝えることの重要さを感じていた、から、自分の気持ちを素直に言えるというのは重要なことだと思った。 でも大

          ほのぼの日和#13 オープンマインド

          ほのぼの日和#12 国際協力、好きじゃない

          私が今ここにいるのは、ただの好奇心。 自分の生きてきた狭い島を超えて、日本を超えて、この日本とまったく違うと言われるアフリカで暮らす人々のことが知りたかった、自分の目で見たかった、それだけだった。 そのためだったら、どんな方法で行ってもよかった。けど、私はまだ学生でお金がなく、安全面でも親を説得しなければならず、この方法をとるしかなかった。 きっとそうではないとは思うけれど、途上国の人、ウガンダの人=助けなきゃ、教育しなきゃという色眼鏡でみること、国際協力することはとっても

          ほのぼの日和#12 国際協力、好きじゃない

          ほのぼの日和#11この国に支援は必要か。

          平均気温23度前後、首都から離れるごとに水道や電気が通っていない地域が広がる。すぐ近くには鶏やヤギがのんびり草を食べ、鳥たちがさえずる。緩やかな時間が流れる、この国にDevelopmentなんて言葉は似合わないのではないか、そう指導教官は私に言いました。 私、日本人にとってはなぜ時間通りに物事が進まないのか、なぜこうすれば効率はあがるのにそうしないのか、日々疑問に思うことはたくさんあります。「こうすればいいのに」だらけです。でも彼らにとって、それがほんとに望んでいることなの

          ほのぼの日和#11この国に支援は必要か。

          ほのぼの日和#10 目的と偶然

          今回は、前回の投稿と若干矛盾するようなことについて書きました。前回に続いてじゃあどうすべきか、ぐだぐだ考えていたら、結局生きる目的って、目的って何なのか、、、ってなりました。 他の人と何かをするとき、目的をきちんと共有してしっかり持っていなければ崩壊してしまう。授業もそうだと思う。だけど、果たして目的に沿ってうまくいった、流れた授業がいい授業なんだろうか。もちろん教員の想定通りいくのはいいこと。だけど、それだと生徒はレールにのったただの電車。教員の思うままに動かされる駒(ち

          ほのぼの日和#10 目的と偶然

          ほのぼの日和#9 ”よい方法”

          新年あけましておめでとうございます。ウガンダで2回目の年越しをしました。昨年は、コロナが理由か、花火があがりませんでしたが、今年は花火があがりました。とても近くて、爆音でした(笑) さて、なぜ私がそういう花火があがる首都にいるかというと、時はさかのぼること(笑)9月20日、私の住んでいる地域でエボラ感染者が発見され、首都退避を余儀なくされました。いつも通りの朝だったはずが、あれよあれよという間に2時間ほどで、首都にあがることになりました。当時の私は、突然のことで状況が理解でき

          ほのぼの日和#9 ”よい方法”

          ほのぼの日和#8 怒り

          前回の投稿からだいぶ間が空いてしまいましたが、ウガンダにきて280日が経とうとしています。今回は、だいぶ学校での生活にも慣れてきて、教員、先生について感じたことを共有したいと思います。 私は大学で、小学校と中学校の免許を取得し、大学の附属学校で教育実習をしました。そしてそのまま大学院へと進学し、今に至るので教壇に立った経験は教育実習のみで、ウガンダに来てからがはじめてです。といっても、私は他の方々のようにクラスを受け持ち、毎日のように授業をしているかといわれると、、、そうで

          ほのぼの日和#8 怒り

          ほのぼの日和#7 自己表現

          先日、コロナの影響もあってか開催されていなかった新入生ウェルカムパーティーが学校で開催された。学校でパーティー、、、日本人の私にはあまり想像がつかなかった。が、その日は朝から爆音で音楽が聞こえてきていた。私はてっきり、ウガンダではよくある、どこかのクラブから聞こえてきているんだろうと思っていた。すると、お隣の先生から、生徒たちが講堂でダンスを踊っているから見に行ったら?と言われた。学校の方へ足を伸ばすと、普段は制服を着ている生徒たちが私服で、きらびやかで蛍光色のど派手な服(彼

          ほのぼの日和#7 自己表現

          ほのぼの日和#6 多様性

          今回は、世界が第三次世界大戦になるかもしれないと恐怖、不安の渦中にいる中、私が最近考えていたことを書こうと思います。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 夕飯の準備で、お米を洗っている最中、満タンのジェリカンから鍋に水を入れようとして、盛大にお米と水をこぼしながら思っていたこと。 世界が大変なとき、夜も眠れず、生きること自体が脅かされている状況にある人がいるのに、今日も私はあと水どれくらい必要かとか、ヨーグルト作る実験のこととか、研究しな

          ほのぼの日和#6 多様性

          ほのぼの日和#5 体罰

          1月終わりごろから、任地(ウガンダのムベンデ県というところ、首都から車で約2時間半)の学校で活動を開始しました! そこからは体調を崩してしまったり、転んで携帯を壊してしまったり、、、いろいろありましたが、徐々に生活には慣れてきました(水くみは大変ですが笑)。 今回はとある日の出来事について書いていきたいと思います。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 今日は2回目の授業、、、かとおもいきや、、、始まる前からハプニング勃発。前の数学の授業

          ほのぼの日和#5 体罰

          ほのぼの日和#4 地雷―『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』―

          ほのぼの日和と日記のタイトルをつけたものの、物騒な、あまりかわいくないタイトルが続いてる気がするけど、まあそれもよしとしよう(笑) 今回は、ホテル療養中の時間を有効活用して、読んだ本に触発されて考えたことを書こうと思う。 今回読んだ本は、ブレイディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』新潮社、2021年である。日本にいるときから、生協で大々的に並べられていて気になっていた本で、つい先月?の読書会の本(読書会には参加できなかった)であったため、たまには趣

          ほのぼの日和#4 地雷―『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』―

          ほのぼの日和#3 働くとは―幸せの基準―

          ウガンダの人たちは、真昼間でも働き盛りの男性でも、道端に座っていたり、ただ家の周りをうろうろしていたりする(もしかしたら、何か理由があるのかもしれないけど) 彼らにとって、働くとはどういうことなのだろうか。小さなお店の中に、何人もの大人がただ座っている。警備員さんは、何時間も門のところにいる間、誰かと電話したり、ラジオを聞いたりして暇そうにしている。私たちの運転手も、私たちを語学学校に送り届けたあと、私たちの語学学校が終わるまでずーっと、ただひたすら8時間余り待っている。何

          ほのぼの日和#3 働くとは―幸せの基準―