闇落ちした旦那の観察日記[(8)2014年10月〜]

先日、ワタクシは福島原発の映画を見たんですけれども。いざ事が起きた時の、あまり役に立たない管理職と踏ん張る現場の対立って、最近のコロナ禍でも似たようなもんだなあと感じました。きっと日本人ってそういう国民性なんでしょうね。そして、この半年間のことも思い出しました。

10月の面談は、最初から最後まで、休職診断書の審議でした。6月の面談と旦那の希望を受けて、心療内科の先生が、診断書に超勤によるウツと書き加えたことが、社内で大問題に発展していたのです。旦那が法に触れるほど残業をしていたなら、その証拠を出せと。こんな勤務になっちゃってるとしたら管理職の問題になる。証拠はどこだ?!。自分自身で申告した勤務表はそうなっていないぞ。自身で書いた勤務表だろうが?!。超勤の一文を取り消したまえ!!。やいのやいの、わっしょいわっしょいの大騒ぎ。

我々の気持ちは「えー今更そこかー」でした。勤務時間をそのままつければ、もちろん残業を減らせとなり、仕事はまわっていかなくなります。なので、残業時間の報告は適切に調整せよと研修時代から指導されていたそうです。あまりにもギャップがあるので個人的に実際の勤務時間の記録をつけていたら、上司に見つかって、それヤメテーと言われたり。せめてpcのログイン記録を見てもらえば、どれだけ会社にいたかわかるはずです。それを証拠なき真実は幻みたいに言われてもねえ。

面談中、旦那は旦那なりに、一生懸命に答えていました。でも例えば、私が「少なくとも、家にほとんど帰ってきてなかったし、当時やりとりしたメールが残ってます」と言えば、会社は「女のところに遊びにいってたかもしんないじゃん」と答え、加えて私が「一般的に日本ってサービス残業が多いっていうけどどうしてだと思いますか?」と聞けば、なんと会社は「自分の仕事が遅いのが恥ずかしいから隠すんだろう」と答えたんだなあ。こちらとあちらでは、きっと時間の流れ方が違ってるに違いない。いやあ異世界間コミュニケーションは難しい。

現場と管理職の裂け目に落っこちて、言葉を失った我々に対し、対岸の火事はオラオラと燃えさかり、「超勤はなかったんだね?!取り消すね?!」とかぶせてくる役員様。んなこと言ったって、真実は真実だしねえ。

我々では相手にならないということで、後日、役員様たちは、旦那がお世話になっている心療内科を訪問されました。先生相手に再び会社の理屈を振り回し、女と遊んでうつ病にはなりません!と言い切る先生とケンカになったとか。あははのは。別れ際に役員様は、証拠なき超勤の診断書を盾にこのまま退職しないなら裁判だ、と旦那に言い残したそうな。これが会社から旦那へ贈られた最後の言葉でした。ああ無情。

この会社にとって、ウツ持ちの社員はクビ1択だったんでしょうね。ただブラック企業と言われたくもなかった。そこには組織を守るため、色々な深い事情があったようです。本来、人間対人間として、それを我々に説くべきだったと思います。ただ彼らは上から目線で権威を振り回す方法しか知らなかったってことかな。

休職期限いっぱいいっぱいの12月がもう迫ってきていました。

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