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ああ無念!女はどうして鬼になる?平家物語や能から見る「鬼」の残念な真実(安田登『見えないものを探す旅─旅と能と古典(亜紀書房)』を読む)

ただいまジュンク堂書店 池袋本店で「ほんのれんフェア」開催中(〜3/23まで)詳細はこちらから

ほんのれんラジオは、ゆるく深く本と遊ぶ教養系podcastです。編集工学研究所ほんのれん編集部の30代女性エディター4名が、毎月テーマを変えて、5冊の本を語りつくします。vol.11のテーマは「鬼はソト?鬼はウチ?」。

今回のシリーズでは、鬼の存在を探究することを通して、中央/周縁や、従属/逸脱等、隠されたメッセージを明らかにしたいと思います。

アニメを見てみれば、のび太くんのお母さんも、クレヨンしんちゃんのお母さんも鬼になる。でもお父さんは? 
「鬼ババ」はいても「鬼ジジ」はいない。どうして、日本では女ばかりが鬼になるのでしょう? そんな素朴な疑問を掘りさげると、世阿弥が感じたであろう「弱い存在」の面影が見えてきました。

エピソード目次
女が怒るときだけ鬼描写なの、なんで?/宇治の橋姫の叫び「私を鬼にしてください」/男女がもつれて鬼誕生/室町時代、世阿弥の演目「金輪」/安倍晴明/丑の刻参りを男はやんない/日本と真逆なリトアニア/武家社会が女を弱くした!?/鬼になれば・・・/鬼夜叉/邪気払いの意味で名づけ/ワキ・シテの物語進行/幽玄/夢はinvisible。誰もみな、確かにみることができる/鬼の本質は恐ろしさ/人々の無念・悲哀を受け止める芸能/鬼の5分類(神と一体化・山住み・外来仏像・極限状態・変身)

≪今月の旬感本≫


▼「鬼はソト、福はウチ?」を考える「ほんのれん」旬感本はこちらの5冊!
『鬼とは何か』戸矢学(著)河出書房新社 2019
『悪魔の文化史』ジョルジュ・ミノワ著、平野隆文訳、白水社文庫クセジュ
『遺伝子が語る免疫学夜話 ─自己を攻撃する体はなぜ生まれたか?』橋本求(著)、晶文社
『自分の中に毒を持て〈新装版〉』岡本 太郎(著) 青春出版社 2017
『見えないものを探す旅─旅と能と古典』安田登 (著) 亜紀書房 2021

▼鬼シリーズはこちら

<今回登場する本>

・『鬼とは何か』戸矢学(著)河出書房新社 2019
・『鬼と日本人の歴史』小山 聡子(著)ちくまプリマー新書 2023
・『見えないものを探す旅─旅と能と古典』安田登 (著) 亜紀書房 2021
・『見立て日本』松岡 正剛 (著), 太田 真三 (写真)KADOKAWA 2022

★ただいま、ジュンク堂書店 池袋本店で「ほんのれんフェア」開催中!

2/9(日)には、選書のプロ・ほんのれん編集部と、開店前の本屋さんに潜入するイベントも開催します。詳細はnote記事をご覧ください。


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