六義園の紅葉、ライトアップで浮かぶ幻想的な風景
六義園は、第5代将軍である徳川綱吉の寵愛を受けた柳澤吉保によって元禄15(1702)年に造られた回遊式築山泉水*の庭園。小石川後楽園とともに江戸の二大庭園と呼ばれています。園内には和歌や中国の古典に詠まれた景観を映し出す八十八境が配されており、樹々が色づくこの季節は夜間のライトアップも愉しめます。
見どころのひとつである渡月橋は、「和歌のうら 芦辺の田鶴の鳴声に 夜わたる月の 影そさひしき」という和歌より名付けられた橋。2枚の大岩で渡された橋は安定感があり、周りにはたくさんのカルガモが泳いでいました。
全体の紅葉が見ごろを迎えるのはもうすこし先のようですが、広い園内ではすでに鮮やかに色づいている樹々も見られます。
紀州の「吹上の浜」にちなんで名づけられた吹上松には雪吊りが施されるなど、すでに冬支度も始まっていました。
六義園は17時に一度閉園となりますが、12月4日までは「夜間特別鑑賞 庭紅葉の六義園」のチケットを購入すると、18時から20時半(最終入園は19時30分)の間、ライトアップされた幻想的な景色が愉しめます。
和歌の世界が土蔵の壁に映し出されるプロジェクションなど、ほかにも見どころが盛りだくさん。先日ご紹介した「旅と暮らしの本屋 アンダンテ」さんもお近くなので、ぜひこの機会にお出かけください!
文・写真=飯尾佳央
撮影日=2024年11月25日
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