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姿を現したフェルメールのキューピッド
「旬・美・遊」では旬のおでかけ情報をはじめ、気になる新刊や新商品、見逃せない展覧会や伝統的なお祭といったご当地の話題など、さまざまなトピックをお届けします。(ひととき2022年1月号より)
17世紀のオランダの画家、ヨハネス・フェルメールの作品《窓辺で手紙を読む女》は、フェルメール作品に見られる柔らかな光の表現や窓辺にたたずむ女性など、独自のモチーフや作風が表れた初期の傑作である。
ヨハネス・フェルメール《窓辺で手紙を読む女》(修復後) 1657〜59年頃
ドレスデン国立古典絵画館蔵 ©Gemäldegalerie Alte Meister, Staatliche Kunstsammlungen Dresden, Photo by Wolfgang Kreische
本作品は、1979年のX線調査によって、もともと描かれていたキューピッドの画中画が塗り潰されていることが判明した。2019年には、キューピッドはフェルメールの死後に別の人間が消したのだという調査結果も発表され、大きな話題を呼ぶ。
本展では、大規模な修復プロジェクトによって、消されたキューピッドの画中画が現れた状態で、この作品を見ることができる。あわせて、本作品の所蔵元であるドレスデン国立古典絵画館所蔵のレンブラント作品など約70点も展示され、黄金期のオランダ絵画が一堂に会する。
レスデン国立古典絵画館所蔵
フェルメールと17世紀オランダ絵画展
(2022/1/22〜4/3)
東京都台東区・東京都美術館
☎050-5541-8600(ハローダイヤル)
https://www.dresden-vermeer.jp
出典:ひととき2022年1月号
※この記事の内容は雑誌発売時のもので、現在とは異なる場合があります。詳細はお出かけの際、現地にお確かめください。
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