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「ひととき」の特集紹介

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旅の月刊誌「ひととき」の特集の一部をお読みいただけます。
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2024年6月の記事一覧

和魂洋才、モダンな津山|倉敷・津山ユニーク建築探訪特集

 城東地区は、1階の庇がそろった町家が並び、なまこ壁や出格子などの建築様式が見られる。このエリアには、幕末、ペリーが持参したアメリカ合衆国大統領の親書を翻訳、プチャーチンの長崎来航時には対ロシア交渉使節に同行するなど、日本の近代化に大きく貢献した洋学者・箕作阮甫の旧宅がある。その敷地隣には現在、「津山洋学資料館」が建てられている。  津山藩と洋学は縁が深い。  津山に初めて洋学を紹介したのは、江戸詰の藩医・宇田川玄随だった。以降、江戸期にベストセラーとなった解剖書「医範提

[大原美術館]日本初の西洋美術中心の私立美術館が生まれた背景|倉敷・津山ユニーク建築探訪特集

大原家から始まった町 歴史ある建物の中に身を置くと、ふわっと気持ちが豊かになる。角がとれた柱やペンキが塗り重ねられた壁。磨かれたガラス。扉や棚に施された小さなデザイン。どこか微笑ましく、あたたかい。 「それは昔の建物が、人の手で設計され、人の手で造られ、人の手で守られてきたからです」   上田恭嗣さんは、一級建築士・大学名誉教授として地元の学生たちに地域の建築や町づくりについて教えてきた。上田さんによると、機械化や規格化が進んだ現代と違い、明治・大正・昭和の建造物は、ひと