世界が変わる時、新しい服が欲しくなる。

あたらしい環境に飛び込む前。今までいた場所を去る時。あたらしい服が欲しくなる。それはきっと、衣服や靴、装飾品が、自分を形成する「世界」の一部だからだろう、と思う。

環境という「世界」を変えようとする時、『自分』という世界をあたらしくしようとすることは、至極当然のような気もする。だって、これまでの世界とは違う場所に行くのだし、『あたらしい自分』になるのにちょうどいいタイミングだとも言える。

自分を取り巻く世界が変われば、人間関係も変わる。以前と変化した自分について、とやかく言う人はいない。言われたとしても、前にいた世界の人が言っているだけで、これからの世界で濃密に付き合うわけじゃない。そういうのも、『あたらしい服』『あたらしい自分』になる臆病な自分を励ましてくれる気がする。

服や髪型は、不思議だ。いつもと少し違うテイストのものを取り入れた日は、ドキドキしてつい浮足立ってしまう。あの人に、なんて思われるかな。同僚に、何かあったの?ってからかわれるだろうか。いろんなことを想像しては、ニヤニヤしたり、心配になってみたり。

おしゃれした日は、同じ毎日の繰り返しから抜け出して、「ちょっと特別な一日」になる。ひとりきりだとしても、人生という舞台に立っている女優ごっこができる。

服の形は同じでも、ちょっと色味を変えるだけで気持ちも上がる。服という魔法は、老若男女、国、人種・・・ありとあらゆる垣根を取り払って使える。使わない手はない。

未知の世界に飛び込む前は、期待と不安がない混ぜになった、マーブル模様の心になる。私の場合は、サーモンピンクとグレーのマーブルに見える。欲しくなった服の形や系統で、今の自分がなりたい姿が見えてくる。

あ、今はかっちりした服よりも、ラフでざっくりしたほうがいいのか。色は、ビビッドな色よりも、深みのある、いろいろ混ざった色がいい。靴は、たくさん歩き回りたいから、スニーカータイプで、軽いものがいいな。リュックに荷物をぽんぽん詰め込んで、自然のある場所に行こう。おともに、おいしいお茶とお気に入りの本があれば最高。わたしもおしゃれな世界の住人の仲間入りできちゃうかも。

人に頭の中が読まれたら、恥ずかしいことになるな、と思いつつ、『あたらしい自分』について妄想する。逆に考えれば、あたらしい服や靴が欲しくなるときは、『あたらしい自分』になる準備ができているときなのかもしれない。だって、気分が落ち込んでいるときは、服や髪型なんてどうでもよくなるし、メイクをする気力すらなくなる。

おしゃれ欲は、生きる意欲のバロメーターでもあるのだ。

あなたは今、どんな服が欲しいですか?

どんな自分になりたいですか?

『あたらしい自分』がまとう服は、どんな「世界」ですか?

「あたらしい世界」に飛び込むあなたに、着心地のいい服とフィットした靴が見つかりますように。

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