「本当のやさしさとは」No.2
共感や思いやり、配慮と認識していた言動が、実は知らず知らずのうちに、その相手を傷つけていたり、やる気を削いでいたり、成長を阻害している可能性があることを、最近、ユング心理学から学びました。驚きでした。
一方、相手が自分の言葉によって感情を害したかもしれないと、相手の感情を先読みすることを「ディスカウント」と言うのだそうです。
相手が困っている、悩んでいると先読みして、救いの手を差しのべるのも、ディスカウントです。
本当のやさしさとは、自力で解決する姿を見守ることだと言うのです。
たとえ、「どうして、手を貸してくれなかったんだ!」と言われても、毅然たる態度で「君ならできると思ったから…」と伝えることが、その相手への究極の信頼を示すのだと…。
これが、自律した個どうしの、互いに尊敬の念に満ちた理想的な関係なんだそうです。
逆に、「この人は自分のアドバイスを待っている」「手伝ってあげないとかわいそう」と感じてしまうのは、「共依存」という依存関係に当たります。
相手の弱さをかばうことで、自らの弱さや足りなさを無意識に正当化しようとしているのです。
これもまた、結果として相手を過小評価、つまりディスカウントしていることになります。
自らにも、思い当たるふしがあり、ハッとさせられました。
学問を専門的に学ぶことの大事さを痛感する日々です。
必ずや“実学”としたいと思います。
感謝