『ミスター味っ子』(寺沢大輔)

今回ご紹介するのは『ミスター味っ子』です。

正直に言います。
グルメ漫画(正しくは料理漫画かもしれませんが)で一番好きな漫画の1つに入る、そんな大好きな漫画になりました。

私がこの漫画を好きになった理由は本当に沢山あって
・対戦テーマの食材が毎回異なり、そこに陽一が創意工夫の料理で対決して  
 いく過程が面白い
・作ったことが無い料理の挑戦状にも料理対決を受けて立つ、陽一の意気込 
 みや勇気に、漫画とはいえ感心させられる
・みんな憎めないキャラクター設定
・のほほんとしたお母さんのキャラがいい味出してる(陽一の強い味方!)
・料理の知識が深まる(面白いアイディアです)
・何といっても陽一の優しく、逞しく、勇気あるキャラクターが好き

です。
本当に本当に好きな理由はたくさんあるけど(上にも書きましたね)、上記の言及しておきたい3点目の理由についてお話すると。

料理対決をする漫画って色々あると思うのですが(『鉄鍋のジャン!』、『中華一番!』など)、この漫画では、どの対戦でも最初は憎らしき対戦相手だった人物が、最後は憎めないような話になってます。だから、自然とみんな憎めないキャラクターになるんです。
陽一が料理対決をする背景は、知人の困った料理人・お店の人を助ける設定が多くなっています。その人たちを困らせる原因が競合店の店長だったり有名店の料理人(営業妨害者)であり、料理対決の相手となっています(これまた憎き性格の人が多い)。
そしてほとんどの料理対決で陽一が勝つのですが、対戦前に陽一と決めた条件(陽一が対戦で買った場合に得られる条件)を、負けた料理人達がきちんと守ります。例えばウナギの仕入れ、出店場所交渉、営業妨害のたこ焼き屋の退店などです。
その、敗者でありながらきちんと約束を守る点に関しては、対戦相手の陽一を少年でありながら一人前の料理人として認めているところにあると思います。負けた時の悔しそーな顔がまた面白いんですが、変なプライドで負け惜しみで逃げないキャラクター設定にしているのが、読んでいて心温まる気持ちになります。
そして、最終話で味皇と陽一の決戦の際、多くの対戦相手だった料理人が集結して見に来ます。見に来るだけでなく、対戦相手人たちが陽一の為に食材を色々探し、応援してくれます。応援してくれたのは同年代の対戦相手になります。かつての対戦相手の為に、みんなが応援する姿が描かれているのは最終話にぴったりな素敵な展開です。

あえて言うならば、のあまり好きではなかった(納得できなかった)点は
・料理対決の評価
・料理を提供する順番
です。
多くの場合、陽一がいつもハンディのある立場にあります。仕入れようとした食材を対戦相手に買い占められてしまったり、提供(配達)時間までのハンディ、資金面でのハンディがあり、それでもその難題を解決して対決に勝つのですが、そのハンディがある分を料理の評価に考慮しないと理不尽な気もしてしまうのです。だって、あんなに試作し、お母さんのとりとめもない一言からヒントを得て料理を解決したりと頑張っているのですから。
2点目ですが、これは話の展開の持って行き方上、陽一の料理の提供が最後になるのは仕方ないのですが、でも温かい料理が覚めたり食味が落ちたりと、最初に提供した人の方が評価を上げるうえで一歩リードはしているわけです。そして食べる順番は先に何を食べるかで、審査員が満腹になったり胸焼けして食べられなくなる可能性もあります。空きっ腹での評価にはならないからね。

ちなみに一番食べてみたい!と思った陽一の料理は
・キャンディ状に包まれたロールサンド
・陽一の二度揚げのとんかつ
・鰹節シートのお寿司
です。
ロールサンドはお弁当の容器の真ん中に穴が開いていて、リンゴジュースがこぼれないような工夫になっていました。これ、製品化されてたら嬉しいんだけど、あるのかな?
鰹節シートのお寿司は、海苔が対戦相手に買い占められて手に入らなくなった時に陽一が考案したものです。

さてさて、今回は書ききれないほど好きなシーンがあり、まとまらない感想となってしまい恐縮ですが
・ミスター味っ子、読んだことあるよ!という方いますか?
・ミスター味っ子で食べたいと思った料理を教えてください。
・アニメ化されていたの、知っていますか?(因みに私は幼少期で知らなかった)
・料理対決をテーマにした漫画で一番面白い漫画、好きな漫画を教えてください。
・料理対決をテーマにした漫画で、「これ食べたい!」と思った料理を教えてください。

ではまた!

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