『給食の時間』(くりた陸)

今回ご紹介の漫画は『給食の時間』(くりた陸)です。
いじめが原因で田舎の祖母の家に預けられることになった、未来。
偏食が酷く給食をいつも残します。
そこにイケメンの給食のおじさんこと藤川が登場し、未来の好き嫌いを克服していく、というストーリーです。
この藤川、未来が来る前に未来の祖母が運営している下宿「たんぽぽ荘」に住み込みしています。つまり未来の祖母、未来、藤川の3人(と猫の綱吉)で暮らしています。カリスマ栄養士で未来の学校の給食室で働いています。
未来の母親はシングルマザーで、仕事で忙しいことを理由にかまっていられず、未来を孤独にさせている(きた)、という設定です。

そんな設定のストーリーですが、良くも悪くも平和に話が進む恋愛漫画です。私はあまり恋愛漫画は好きじゃないし波が無いから好みではなかったです。
共感できなかった2点目は、年頃の女の子と大人の男性がひとつ屋根の下に暮らすことに、祖母は何も思わなかったんでしょうか?ということ。
(因みにネタバレですが、未来が藤川に恋愛感情を抱き、最後は結ばれるハッピーエンドです)未来は東京で暮らしていた時、学校の先生のストーカー行為で不登校になっていた子ですから。

共感と言うかよくわかるよこの気持ち!と思ったシーン。それは、藤川が未来の為におにぎりを作ってあげて、未来が泣きながらおにぎりを食べる場面です。
藤川「これからだって死にたくなるようなことはたくさんある。
  だから ちゃんと食って“うまい”って感じて腹いっぱいになって
  次の『戦い』に備えなきゃいけないんだよ」

うんうん、私もそう思います。
お腹が減ったと感じること、そして美味しいと感じておなかいっぱい食べることで嫌なことや辛いこと、色々頑張れると思いますから。
スナック菓子等で小腹満たししてもおなかはいっぱいにならないし、心が満たされませんよね。実際に未来は給食が食べられるようになるまで、そういうジャンキーな食生活をしてご飯はあまり食べてこなかった設定です。

泣きながらおにぎりを食べるシーン。私は千と千尋の神隠しで千尋が泣きながらおにぎりを食べる場面を思い出しました。「あのシーンってまさにこれだよね!」とリンクした瞬間です。孤独感や恐怖、不安がどっと溢れ出し、千尋が泣きながらハクのくれたおにぎりを食べる場面は、印象に残っている人も多いことでしょう。

というわけで
・みなさんは泣きながら何かを食べた経験はありますか。
・「これ、あのシーンに似てる!」「あのシーンのことだ!」と読書や映画などでリンクした場面やご自身の経験はありますか。
・自分が作ったご飯や育てたものを誰かに食べてもらい、食べ残されてしまった時の悲しさを感じたことはありますか。
・好き嫌いが克服できた思い出はありますか。
・思い出の給食って何ですか。好きなメニューは何でしたか?

ではまた!


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