CIA、KCIAは単なる諜報機関ではない?
Facebookの佐藤シューちひろさんの投稿をご紹介します。
CIAは単なる諜報機関ではなく、大統領の上の存在であり、韓国のKCIAも同様である、といった内容の投稿で、非常に興味深いものでしたのでシェアします。
ロシアは本当の意味での独立国家と言える貴重な存在だ、という指摘も非常に興味深いです。
【諜報機関なのか、秘密警察なのか?】
アメリカの経済学者、ジェフリー・サックスが、アメリカの中央情報局(CIA)は、他の国にもある普通の諜報機関とは違っていて、大統領直属の秘密の軍隊のようなものだとインタビューで言っていたことがある。普通の諜報活動もしているけれど、それだけではなくて、政敵の暗殺やクーデターを起こしたり、他の国で紛争を起こしたりといった秘密工作を行っているのだと。
大統領直属といっても、CIAは大統領を暗殺したり、反政府活動を起こす工作なども行っているわけだから、本当の権限が大統領にあるわけではない。アメリカの政治を裏で動かしている軍産ロビーや金融資本家のエリートたちが、CIAを動かしているのだ。つまり、アメリカは事実上、CIAによって、裏から独裁支配されている状態だということになる。
先日の韓国の戒厳令騒ぎのことから、韓国の政治の歴史を調べていたのだけれど、戦後、独立してからの韓国は、国民の意志で動いているのではなく、アメリカが望むように動いているように見える。アメリカが、というよりも、アメリカを裏で動かしているエリートたちが、だ。
それは、戦後の日本も同じことで、国民が何を望もうが、誰に投票しようが、政権はそれとは関係なく、アメリカの言うなりに動いているようだ。しばらく前に、日米地位協定のことが表に出たりしていたけれど、それで実は、米軍の駐留を定めている安全保障条約によって、日本は事実上アメリカの属国のような立場になっていたことがわかったりもした。
2015年頃に撮られたオリバー・ストーンのインタビュー映画で、ロシア大統領プーチンは、「ロシアは主権を持つ数少ない国だ」と言っていた。主権を持つ国であることはすばらしいことだけれど、乗り越えなければならないことがとても多い、と。この言葉が何を意味するのか、この頃わかっていた人は、あまり多くはないと思う。第二次世界大戦後、植民地は民族自決の原則で独立して、すべては主権を持つ国になったはずなのだから、主権を持つ国が世界中でごくわずかだなど、いったい何のことを言っているのかわからない。
ところで、コロナ騒ぎが始まった2年後に、ウクライナの内戦にロシアが軍事介入し始めてから、それが何のことだか、だんだんとわかっていった。独立しているはずの国々も、明らかに国民の意志ではないものに動かされていたからだ。それも、民主的で進んだ国と言われていた国々で、国民が選んでいない政権が作られたり、選挙が操作されたり、それに反対する人々が暴力的に弾圧されたりしていた。
ロシアも、ソ連崩壊後の90年代は、主権を持った国ではなかった。ロシアの政治は、アメリカの言うなりになる政権に動かされていて、腐敗がひどく、国民の利益のためになど動いていなかった。西側資本が送り込んでくるNGOが、政治家を買収したり、政治工作したりして、過激派を組織したり、テロ組織を送り込んだりして、思い通りに動かしていた。
それがプーチン政権になってから、そうしたNGOを制限して、腐敗を一掃し、経済を立て直して、主権を回復したのだ。その間も、テロ組織が送り込まれて、紛争を起こされたり、反政府派が組織されたり、大統領暗殺計画が企まれたり、経済制裁をかけられたりと、ありとある妨害が加えられていた。それを受け流したり、外交的、あるいは軍事的に対抗策を講じたりと、次から次へと乗り越えていかなければならなかった。実際、本当に主権を持っていた国は、ロシア、中国、イラン、キューバ、それに北朝鮮くらいのものだったのかもしれない。どれも、NATO諸国にいじめ抜かれている国々だ。これまでは、国の主権を保つとは、そうしたことを意味していた。
ところで、韓国にはKCIA(大韓民国中央情報部)という、アメリカのCIAと同様の機能を持つ諜報機関がある。これは、表向きはCIAとは関係がないのだけれど、明らかにアメリカの軍産複合体の意向で動いているようで、CIAの韓国支局といった組織のように思える。
KCIAは、1961年に朴天熙(パク・チョンヒ)が軍事クーデターで大統領に就任したときに設立した機関で、表向きは北朝鮮に対する諜報活動と、北朝鮮の政治工作を防ぐことが目的なのだけれど、事実上、朴政権が秘密警察のように使っていた。政敵を粛清したり、政府批判者を弾圧したり、メディアを操作したり、政治家を買収、脅迫したりと、ありとあることをやっていた。外国に住む韓国人まで、政府批判者として拉致して拷問したりといったことをしていたので、1968年に西ドイツで起こった拉致事件では、西独が韓国との国交を絶つ手前までいった。
北朝鮮を敵とみなして、北朝鮮との友好関係や統一を望む人々を、共産主義者として弾圧し、アメリカとの軍事同盟を保つというのが、KCIAの本当の目的のようだ。そのために、メディアを操作したり、人々をマインドコントロールにかけて、北朝鮮は恐ろしいと思い込ませたりも、やっていたようだ。
KCIAは統一教会を再組織して、霊感商法で資金を集める一方、マインドコントロールを行って、言われるままに動く工作員を育てたりもしていた。そのことからして、統一教会は表向きは宗教組織とはいえ、事実上はテロ組織のようなものだと言える。日本でも、選挙操作に統一教会員が大量に駆り出されたりしていたことがある。上から司令が来れば、どんな政治工作でも黙ってやる人たちを養成しているのだ。
KCIAは、もともとは朝鮮戦争当時に作られたKCICという諜報機関を母体にしているというから、そこからして米軍との関係は深いようだ。朴天熙(パク・チョンヒ)以前の李承晩(イ・スンマン)政権は、朝鮮戦争下で経済を独占して富を成した新興富裕層の政権だった。北朝鮮との敵対と親米を掲げる政策で、政敵を罠にかけたりもしていた。
韓国には、日本の支配下で満州の腐敗で富を成した人たちもいる。この富裕層が、朝鮮戦争でまた大儲けしていたらしい。こうしたエリートたちが、アメリカの言うなりになる政権を作っていたのだ。
そんな話を聞くと、どうも今のウクライナと同じ状況なように思える。アメリカが入ってきて、戦争させようとすると、政治家たちを腐敗させて、言うなりに動かそうとするわけなので、ものすごいお金がその国のエリートたちに流れてくるのだ。プロパガンダやマインドコントロールで国民を操作し、独裁的に支配している。ウクライナの政治家たちは、そうした状態にすっかり依存しているようで、国民がいくら犠牲になっても、戦争を止めたくないようだ。
もちろん、止めようとする政治家もいるのだろうけれど、そういう人たちは逮捕されたり、陥れられて排除されたりしている。戦後の韓国の政治状況も、そうしたものだったように思える。
朴天熙(パク・チョンヒ)は、李承晩(イ・スンマン)政権が腐敗しているといって、腐敗の一掃を訴えて軍事クーデターを起こした。しかし、政権に就いたら、その後はKCIAを使って独裁支配し始めたわけで、基本的にはアメリカの傀儡であることには変わりがない。
李承晩が失脚したあと、尹 潽善(ユン・ボソン)が国民の圧倒的な支持を得て大統領になったのだけれど、この人はアメリカの傀儡ではなかったようだ。その後すぐに朴天熙(パク・チョンヒ)が軍事クーデターで政権に就いて、政敵を粛清し始めた。要するに、腐敗していてアメリカの傀儡になれる人間でないと、政権に就けないようになっているのだ。それで、腐敗を捏造されたり、北朝鮮のスパイだということにされたりして、逮捕されたり、処刑されたり、追放されたり、あるいは暗殺されたり、ということが、韓国では何度も起きている。
朴天熙(パク・チョンヒ)がクーデタを起こした頃、韓国の軍隊は世界最大の規模で、60万の兵を抱えていたそうだ。その中には、日本の統治下に満州で軍事教育を受けた世代と、朝鮮戦争下にアメリカの軍事訓練を受けた世代と両方がいた。どちらの時代も、軍隊は腐敗の温床といったものだったのかもしれない。
1969年に、リチャード・ニクソンが大統領に就任すると、外国から米軍を撤退させようとし始めたので、朴政権はKCIAを使って、アメリカの政治家たちを買収したりもした。米軍が撤退すると、腐敗のお金が入ってこなくなるので、政治支配力が危うくなるからなのだろう。これも何だか、今のウクライナのゼレンスキー政権の状況を思わせる。
韓国政府だけでなく、アメリカの軍産ロビーも、平和主義者のニクソンを排除したかったわけなので、朴政権がやらせたというよりは、CIAがKCIAを使ってやったといったものだったのかもしれない。その後ニクソンは、ウォーターゲート事件で失脚するのだけれど、それも、どうもCIAに罠にかけられたようだ。アメリカでは軍産ロビーの利益に反する政策を行う大統領は、暗殺されるか罠にかけられて失脚させられることになっているようだから。
KCIAは、朴政権後も名前を変え、縮小して存続していたけれど、2022年、文在寅(ムン・ジェイン)政権のときに解体された。 文在寅は北朝鮮との友好関係を目指していた大統領で、それも時代の変化を感じさせる。
これまでは、主権を保っている国々が、アメリカの覇権主義に従わないというので、独裁国家扱いされて、ありとある嫌がらせをされ、孤立させられてきたのだけれど、ウクライナの内戦にロシアが軍事介入し始めてから、世界の状況はすっかり逆転してしまった。今や、アメリカの属国のようになっている国々の方が、それ以外の世界から孤立してしまっていて、主権を持っている国々の方が、国際関係の中心的な存在になっていっているのだ。
▪️「新型コロナ真相謎とき紙芝居増補改訂版」
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▪️「陰謀論者と呼ばれて」
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